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ドローンの活用方法は「空撮」が29.8%で最多。「危険個所の把握」に期待「単年度調査で市場予測をする」の巻

先週に引き続き、ドローンをテーマに、予測調査をする際のポイントおまとめのミニ連載をさせて頂いています。

前回は、予測対象の「定義を明確にする」というお話でした。

対象は広いか狭いかという2分論ではなく、誰にとって印象付けたいのかで決める。経年調査をしていく中で、独自のポジションを狙える絶妙な「定義づけ」をしたい…というお話でした。

さて、このブログ『この1問で使える調査に!ユッキのアンケートクッキング』では、時事ネタや話題の調査をもとに、「調査のツボ」と調査担当者のヒントになる「プラス1★アドバイス」をお伝えしています。
ぜひ、実際のアンケート設計にお役立てくださいね。

今回もドローンに関する調査をお手本に、「単年度調査で市場予測をする」ということについてお話をしてみたいと思います。

「ドローン国内市場規模調査」 株式会社 MM総研 (2017年1月30日発表)

https://www.m2ri.jp/news/detail.html?id=221

■国内ドローンの2016年度活用方法は「空撮」が29.8%で最多。「危険個所の把握」に期待

■空撮、農薬散布などの活用ソリューション市場は5年後に3.7倍の規模に拡大

毎年行っている経年調査であれば、前年との伸び率から市場予測が可能です。

しかし、単年度調査、あるいは経年調査の予定ではあるが初年度調査…という場合には、どのように、検討をすればよいでしょうか…というお話です。

本調査では、「〜に期待」。「5年後の市場規模は〜予測」とあります。

まずは「期待の持てる市場を割り出す方法」についてです。こちらは、シンプルです。

調査で「現状」と「今後の予測」を単純に被調査対象者に調査をし、そのギャップを図ることで、伸び率の大きなものを割り出すということができます。

さらに、「何年後にどの程度の投資をする予定か」というドリルダウンの質問を行い、5年後の市場規模を算出しています。市場規模の算出はざっくりいえば、「利用者数×利用台数×1台当たりの価格」です。(本調査では、周辺市場も換算に追加しているようですので詳細は調査をご確認ください)

そこで今回の「ぷらす1★スパイス」は、
市場予測では、「価格」が現時点のものであることに注意してください。

商品は汎用化の流れのなかで、大きな技術革新がおこるなかで価格破壊が起こることがあります。その場合、見込んでいた市場規模が大きく左右されることも注意しましょう。

とはいえ、だれも正解が分からない市場予測…調査リリースに言い訳を一言書いておくということです。(あるいは、汎用化したことで使用されているレアメタルや特殊技術の高騰などにより商品価格が大きく左右されることもありますが…)

次回もお楽しみに!

※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。