
今月の気になる数字「インドのメンタルヘルス市場が急成長。2023年68.9億ドルから、2032年628.6億ドルへ」
今年も暑くなりそうですね。そんな季節には暑い国・アジア料理が食べたくなりませんか。
ムシムシ暑い時期には、冷たいものを求めがちで、クーラーでも体を冷やしがちなこの季節、
スパイスやハーブで体の中から熱を外に出していく方が健康に良さそうですね。
ということで、スパイスの国、インドから目が離せません。
国連2023年に公表した世界人口ダッシュボード(2023年推計)によると、
インドの人口は14億2860万人となり中国を抜き、世界第1位になりました。
なんとこの数字、世界人口の約2割を占め、世界の6人に1人がインド人ということです。
しかも、約半数が30歳以下という平均年齢の低さにより、
2050年までに16億6800万人となる予測のもよう。
また、IMFによると、2023年4月時点の一人あたりのGDPは2,600ドルで、
今後もインド経済は6%成長が継続し、低所得者層の割合も年々減少のようです。
富裕層~上位中間層は2020年8.5%から2030年に37%になる見込みで
人口ボーナス期を背景に、ますます経済発展が予測される注目の国、インドなのです。
そんなインドでは、実は今、メンタルヘルスの重要性に対する認識が高まりつつあるようで、
心身を整えるスパイスやハーブを活用した食生活、ヨガや瞑想など
メンタルヘルスには歴史的に知見が深い国という印象ですが、
今インドで、メンタルヘルスに注目が集まる背景には何があるのでしょうか。
さて、今月の「気になる★数字」
「インドのメンタルヘルス市場が急成長。
2023年68.9億ドルから、2032年628.6億ドルへ」
についてみてみましょう。
https://www.dreamnews.jp/press/0000305327/
世界経済フォーラム(WEF)によると、
インドは、コロナ禍で被害が大きかった国のひとつでもあり、
多くの方に精神的ダメージを与えたことや、急角度で成長する経済や社会変化などに
直面して、多くの人がストレスを抱えていることも理由のようです。
実は、国別の幸福度ランキングによると、インドは136カ国中126位と、
最も幸福度が低い国の一つになっているそうなのです。
自殺者数は世界1位で、人口10万人あたり平均10.6人に。
それらを背景に。メンタルヘルス休暇を提供する企業が増えるなど、
今、メンタルヘルスはインドで大きな社会問題となっているのです。
https://beyondnextventures.com/jp/insight/india-business-strategy-1
しかし、一方、深刻なメンタルヘルスの医師不足も問題となっているそうです。
患者10万人に対して精神科医3名が最低ラインといわれるなか、
わずか0.75人と、深刻な人材不足が続いているようです。
一方、IT大国のインド。
2023年時点で、人口の65%がインターネットにアクセス可能に。
メンタルヘルス問題に関する遠隔医療相談も過去2年間で145%に急増し、
メンタルヘルス系アプリのダウンロード数は3割増、
2023年には約20万人以上の新規ユーザーが増加しているもよう。
それらを背景に、今後のインドのデジタル・メンタルヘルス市場は、
2028年まで、年平均成長率28%で成長すると予測。
メンタルヘルス危機という社会課題に対して、AIやITで解決していくモデルに
世界中から注目が集まっているようです。
世界保健機関(WHO)によると2012年から2032年の20年間で、
世界では、精神疾患による経済損失は約1兆300億ドルに上ると予測しています。
気候変動、社会変化の激しい世界ではありますが、
1人ひとりが心身ともに健康で生き生きと輝ける社会であってほしいと願う今日この頃です。
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