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有給休暇の使い方に変化! ゆっくり過ごす人が51.8%⁉

さあ、6月が始まりました。2026年も、もう半分過ぎたかと思うと驚きの慌ただしさです。
5月の大型連休が終わり、ふとカレンダーを見てため息をついている方も多いのではないでしょうか。
そう、2026年6月は祝日が完全に「ゼロ」。

土日を除くと、実に22日間もの平日がノンストップで続く過酷な1ヶ月です。
ネットやSNSでも毎年この時期には「どうやって6月を生き抜くか」という話題がトレンド入り。
夏休みも目前ですし、なんとなく積極的に有休をとる理由もなく過ごしていると、
蒸し暑さや雨なども重なり。じわじわ疲れを感じやすい時期でもあるのです。

最近、ビジネスパーソンの「有給休暇の使い道」に、
ある大きな変化が起きているのをご存じでしょうか?
かつては「旅行に行く」「ライブやイベントに参戦する」といった、
明確な目的のために有給を使うのが主流でした。

しかし、いま社会に広がっているのは、特別な予定をあえて入れず、
自宅や近場で心身を整える「自己防衛型・チル(まったり)目的」の有給取得です。

なぜ今、これほどまでに「予定のない休み」が求められているのでしょうか。
その大きな背景の一つとして、「リモートワークの進展によるオン・オフの境界線の曖昧さ」が挙げられます。
在宅勤務の普及は通勤ストレスを減らした一方で、
「常に仕事のチャットが気になって脳が休まらない」という新たな疲労を生み出しました。

さらに、2026年も続く物価高のなかで、
Z世代やミレニアル世代を中心とした若者たちの間で
「お金のかかる派手なイベントや旅行よりも、日常をいかに機嫌よく、チル(まったり)に過ごすか」
を重視する価値観が急速に浸透しているようです。

汗水垂らして遠出するくらいなら、平日に1日有休を取り、
静かな部屋でサブスクの動画を見たり、昼過ぎまで泥のように眠ったりする。
この「何もしない贅沢」こそが、現代のスマートなセルフケアとして定着しているのかも。
そんな中、こんな調査を見つけました。

「2025年 ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査」
(チューリッヒ生命 2025年11月19日発表)
https://www.zurichlife.co.jp/aboutus/pressrelease/2025/20251119

■あなたが普段、仕事をする上で、最もストレスを感じる要因を教えてください
 1位 「給与・賞与(金銭面)」23.1%
 2位「仕事内容」17.6%
 3位「上司・部下以外の社内の人間関係」15.9%
 4位「上司との関係」10.7%
 5位「仕事環境」9.3%

■あなたは今現在、一週間で平均何日間程度の在宅勤務を行なっていますか
 1位「0日(フル出社)」63.4%
 2位「週5日(フルリモート)」14.7%
 3位「週1日か2日リモート」9.9%

■ 昨年(2024年)4月~今年(2025年)3月の期間に取得した有給休暇で行ったことを教えてください
 1位「ゆっくり過ごす」51.8%
 2位「国内旅行」37.2%
 3位「家のことをする(掃除や洗濯など)」31.3%
 4位「趣味の時間をつくる」26.8%
 5位「ショッピング」20.9%

■「ウェルビーイング」という言葉の認知状況について
(「ウェルビーイング」とは、身体的・精神的・社会的に良好な状態を意味する言葉)

「知っている・計」
 ・全体:56.8%
 ・ハイブリッド勤務層:78.9%
 ・育休取得経験者:77.7%

さて、今回の「ワンポイント★プラス」は…
新たなトレンドを示す選択肢の作り方」についてです。
今回の調査では、「休み方のマインドシフト」を裏付けるためのアンケートデータとなっています。
有給休暇の目的が、「アクティブなレジャーのため」から
「心の平穏(メンタルヘルス・幸福)のため」の重要なインフラへと変化し、
世間の消費トレンドも「コト消費」から「日々のウェルビーイング(心身の豊かさ)」へと
着実に移行していることが見て取れる現実があります。

今回の調査のようにここ数年で生活者の行動様式やマインドがガラリと変わってしまったテーマを扱う際、
アンケート設計において、その選択肢設計を見誤りがちです。
これまでの固定概念に縛られた選択肢の設計、または既存の選択肢をそのまま使い回してしまう。
例えば、有給休暇の過ごし方について、10年前からのアンケートテンプレートをそのまま流用すると、
選択肢が以下のような「レジャー・お出かけ偏重」になってしまうかもしれません。
  □ 国内旅行に行く
  □ 海外旅行に行く
  □ 買い物・ショッピング
  □ 映画・観劇・ライブ
  □ その他(具体的に:________)

今回データで実証されたような
「ゆっくり過ごす」「家のことをする(掃除や洗濯など)」など、家で過ごしたいという人たちの声が
調査では現れづらくなります。

回答者は、選択肢のなかからなんとなく選択するため、ちょっと違うかな…程度の気持ちの揺れは放置されてしまいがちです。
社会的にトレンドが大きく変化してしまった後でようやく、
その選択肢のどれでもない、つまり『その他』の回答比率が増えていく形で
社会変化を捉えざるを得なくなるわけです。
集計フェーズになって、数千件の「その他」の自由記述テキストを
目視で分類(アフターコーディング)する羽目になるケースを見てきました。

こうした時代の変化によるデータの歪みを防ぎ、かつ集計の手間を最小限に抑えるためには、
「事前サンプリングによる選択肢の現代化(アップデート)」が不可欠です。
アンケートの選択肢を作成する前に、
SNS(XやInstagramなど)で「#有給の使い道」「#有休最高」といった
リアルなつぶやきをサンプリングしてみましょう。

すると、「何もしてない」「一日中パジャマ」「部屋の掃除をして終わった」というような
生の声(定性データ)が山ほど見つかります。
これらをあらかじめ、
「自宅でゆっくり過ごす(動画視聴、睡眠など)」「日常の家事や手続き(掃除、通院など)」といった
選択肢として明示的に組み込んでおくのです。
時代の変化に合わせた柔軟な設問設計こそが、回答者のストレスを減らし、
かつマーケティングに真に活かせる「生きたデータ」を導き出す鍵となります。
ぜひ、今後の調査設計の際の参考にしてみてください。

※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。
どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。