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今月の気になる数字「若者の社会貢献意欲10%アップ」 ファッションのトレーサビリティーに9割が共感!

話題のミレニアム世代に続くジェネレーションZ世代。
デジタルネイティブとか、ゲーム世代とか色々と言われていますが
一番違うのが、この社会貢献意欲なんじゃないか最近思うわけです。

どうして、最近の若者は、、、と
昔は、嘆き系の言葉が続くはずが、いやはや立派なんです。

環境意識、世界に対する意識、格差や社会課題に対する解決策への意識など、意識高い系とは違って、まさに国際人としての大切な視点を持っている若者が増えていることに驚きます。

そう、本来ならこの20代から30代なんて、自分のことで夢中じゃないですか?
欲しいものはあるのに、お金がない、
時間があるのに、仕事に手間取って時間がない、
そして育ち盛りか?というくらいいつも眠かったw。

それなのに、世界の貧困を解決しようとするパワーなんて一体どうやって捻出するのかと思います。

そんな彼らはボランティアは当たり前で、
子供の頃からNGOやNPOの活動に参加するだけでなく、自ら、NPOを立ち上げてしまっている大学生もたくさんいますね。
普通に就職するのではなく、こういったNPO活動に従事するという人たちも今後増えてきそうです。

ちなみに、そんな立派な若者たちの最初の世代ミレニアル世代とは、
平成初期に生まれた(1989年~1995年頃)世代。
日本では、およそ2020年現在、25歳〜31歳あたりを指していることが多いようです。

世界経済フォーラムの調査によると、「ミレニアル世代」の約50%が、
世界規模の問題の中で「気候変動」が最も深刻だと考えているそう。

アメリカではミレニアル世代より若い「Z世代」の約9割が
社会や環境問題に関心があることが調査で分かったとのこと。
政治や企業のマーケティングにも、この新しい世代の考え方を取り入れる必要性が話題になり始めているそうです。

なーんと自分のことを「世界人」と捉えているミレニアル世代は2割以上いるそうです。
まさに国、宗教、人種を超えた「地球市民」という考え方をしているわけです。
(“Alternative Spring Break 2017” by Virginia State Parks used under CC BY 2.0)

しかし、そもそもどうしてこの世代ってこんなに社会貢献意欲が高いのでしょう。。。

現在の10代・20代は、学校生活などで社会貢献教育を受けてきており、
他の世代より子どもの頃から社会貢献を学んでいることも大きそうです。

加えて、日本では、1995年の阪神淡路大震災では小中学生時代を過ごし、成人後の2011年に東日本大震災があるなど、大きな災害を身近に感じ、自然環境や社会課題などに関心が高まったとも言われています。

ある調査でも、ミレニアル世代が企業に対して達成すべきだと感じている課題では、
雇用の創出や地域社会の改善、環境改善と保護といった社会的な課題に関する優先度が高いとの結果が出ているそう。

そこで、この世代に絶大な関心を寄せられているファッション業界に対する調査を見つけてきました。

「ファッションへの環境意識調査」(2020年9月豊島繊維株式会社)によると

・自分の周囲のファッションに対する環境配慮の意識が「高まっている」と感じている人は約30%。
・70%以上が「エコバッグを利用」することでプラスチックゴミ削減に取り組む
・約74%の消費者が、サステナブルファッションを取り入れたいと感じている。
 理由として「社会貢献」への意識、 20代~30代男女では1年間で約10%アップ 。
・ファッションに関する社会課題のなかで最も重要視されているのは「労働環境・賃金問題」。
・サステナブル素材のうち最も認知度が高いのは、「オーガニックコットン」75.6%。
 購入してみたい素材NO.1。
・ファッション製品におけるトレーサビリティ※の取り組みには約90%とほとんどの人が共感。

※トレーサビリティとは
製品について「だれが、どこで、どのようにして」作られたのか、分かる状態 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000117.000027658.html

海外ではさらにすごい結果が、、、

米「Cluttr」の調査によると、ミレニアル世代とZ世代は
「きちんとリサイクルをする人とデートすることを好む」と「ニューヨーク・ポスト」が報じているそう。

「1332人の若いアメリカ人を対象に調査したところ、
18歳から29歳までの47%が、リサイクルを怠っている人と恋愛関係になりたくない、と考えていて、

さらに45%の人は、使い捨てのプラスチックを過剰に使う人をパートナーにしたがらない」。
69%の人は「グリーンビジネスをしていないブランドをボイコットする」と回答。
67%が「地球温暖化は人間が引き起こした深刻な脅威だ」と考えているという。

経済のグローバル化と一口にいっても、可視化しづらいことが多かった気がしますが、
世界の環境問題はネットで映像を伴い、子供たちにより強いインパクトを与えてきたのかもしれませんね。

さらに、このコロナ禍で、世界がつながっていることはもちろん、ライフスタイルの違い、経済格差、宗教的な違いなど
海外旅行やエンタメだけでは見えなかった各国の内側もより広く晒されたような気がします。

やはり映像のインパクトはすごいですね。
次世代を作る若者が本当の意味で世界規模でものが考えられるようになっていることは頼もしい限りではありますね。

さて、今月の「気になる★数字」は…

「若者の社会貢献意欲10%アップ」

社会貢献意識が高まっているという調査結果がありましたが、具体的にどんなポイントに関心があるのか、もう少し掘り下げてみましょう。

ファッション製品の製造過程における課題の中で、
『ファッションにおける社会的課題について、以前から知っていたもの』について、

1位「労働環境・賃金問題」62.8%
続いて、「動物虐待」「海洋汚染」「土壌汚染」も50%前後の回答。

どの項目においても約2人に1人はファッションに関する社会的課題を認識しているという結果になったそうです。

また、『特に解決したほうがいいと考える課題についてあてはまるもの』
の1位も、「労働環境・賃金問題」で約30%。

この結果を見て、意外!と思うのか、当たり前じゃない?と思うのか。
どう感じましたか?

ちなみに、この調査元は、【豊島のサステナブル プロジェクト】。

国内最大級のオーガニックコットン普及プロジェクト「オーガビッツ」を通して、
より「オーガニックコットン」の普及と理解促進に努めると共に、

廃棄食料を基に染色した素材「 FOOD TEXTILE 」、
トレーサブルオーガニックコットン糸「 TRUECOTTON 」、
繊維植物由来のセルロース繊維「テンセル」など、

サステナブルな素材・ブランドを通して、社会・地球環境に配慮した製品の開発・販売など 、サステナブルな企業活動を進めているそう。

もし、調査結果を見て、ほとんどの人が当たり前だと感じている結果なら、話題にもなりませんし、マスコミでも取り上げられることは少ないと思います。
今回は、若者世代では当たり前になっていることも
全世代的に見ると、まだまだ小さなうねり、兆しというところでしょうか。

他の世代にインパクトを与えるような世代調査は、あっという間に未来の当たり前になっていることも多いため見逃せません!

ぜひ、自社調査でも、この手の兆しを検証する調査項目も盛り込んでみて、市場を新しい目で見る挑戦をしてみてください。
きっと、自社サービスや自社商品と新たな社会の動きとの接点が見出せると思います。

※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。