
さて、だんだんと夏が近づいてくる気配を感じる季節になりました。
夏日や梅雨日を繰り返しながら、夏の足音を感じる今日この頃。
つい、天気が悪い日は日焼け止めの手を抜いてしまいがちですが、
これからの季節、曇りの日でも紫外線が強いので要注意です。
さらに、気象庁が発表したこんなデータとレポートに驚きを隠せませんでした。
「紫外線量は、観測開始の1990年以降は増加しており、
増加率は10年あたり+4.6%となっています。
年々紫外線量が増えているため、紫外線対策もより一層重点的に行わなければなりません」
https://tenki.jp/suppl/tenkijp_pr/2025/04/03/32603.html
同時に気象庁では、「紫外線厳重注意前線 2025」を発表。
西日本と東日本の広い範囲で4月上旬から紫外線に厳重な注意が必要だと警報。
東京4月3日、名古屋は4月1日、大阪は4月2日ごろから、
仙台4月17日、札幌5月2日ごろから紫外線への厳重注意が必要のもよう。
やっと花粉が収束しかけたと思ったら、次は紫外線対策。
日焼け止め化粧品も売れるわけです。
2025年の日焼け止めトレンドを見てみると
「美容液機能とUV防御の両立」が主流になっているそうです。
単なる紫外線カットだけでなく、美肌効果も同時に得られる高機能な製品が支持を集めていて、
ベースメイク化粧品に求め始められた「ケアとメイクを両立」という機能性が、
日焼け止めのトレンドにも反映されているもよう。
その他、ノンケミカル処方、くすみ補正などのトーンアップ機能、スーパーウォータープルーフ…
様々な機能が今年もトレンドとなっているようです。
https://note.com/huugon/n/n01a12556d6a5
そんななかこんな調査を発見しました。
「日焼け止めの国内使用実態に関するアンケート調査」
(日本化粧品工業会 2025年2月公開)
20250227_JCIA_SunscreenSurveyMarineLeisure.pdf
■海水浴やシュノーケリングを行った際に、「日焼け止め」を使用しましたか。
「使用していない」15.9%
「使用している」74.1%
1位「クリーム」45.9%
2位「ミルク(乳液)」26.4%
3位「ローション」20.0%
■あなたが海水浴あるいはシュノーケリングを行った際に、日焼け止めを塗った部位を教えてください。
1位「顔」83.8%
2位「首」83.8%
3位「胸」39.2%
4位「腹」32.0%
5位「肩~肘の上腕(両手)」45.3%
■あなたが「日焼け止め」を購入する際に重視したことは何ですか?
当てはまるものをすべてお選びください。
1位「日焼け防止効果が高い」35.3%
2位「SPF値やPA値が高い」32.5%
3位「水や汗などにも落ちにくい(ウオータープルーフ)」18.3%
さて、今回の「ワンポイント★プラス」は…
「調査における画像の使い方」というテーマについてです。
上記の調査名「日焼け止めの国内使用実態に関するアンケート調査」と
調査設問の内容との若干の違和感を持たれた方もいらっしゃるかと思います。
種明かしをすると、こちらの調査は、紫外線防止剤(日焼け止め化粧品)の
環境リスク評価を目的とした調査なのです。
特に環境負荷への寄与が高いと考えらえるマリンレジャーでの使用に伴う放出にフォーカスし、
実態に即した暴露量を見積もるパラメータ取得のために、
日焼け止めの使用方法と使用量のアンケート調査を実施したものだそうです。
そのため、こんな設問もあります。
■あなたが海水浴を行った際の、日焼け止めのタイプ、
出し方や1回に出す量としてあてはまるものをお答えください。
こちらの設問は、
【使用した部位ごとに、下記の写真番号を選択】
(20250227_JCIA_SunscreenSurveyMarineLeisure.pdf 11P参照)
というように、写真を選択肢として選ぶ形になっています。
一般消費者に、「●mg」「●ml」というように使用量を確認しても
実感も意識もないために、回答ができないことが予測されます。
そのため、実際に使用する立場にたって、使用量を実際の写真から選択するようにしています。
調査選択肢は、回答者の目線に立って作成していくことが必要です。
今回の調査はそのスタンスがとても分かりやすいのではないかと感じます。
最終的に、結論である「沖縄でシュノーケリングする人の1日の日焼け止め使用量」を算出し、
男性8.3g、女性10.2gと環境リスクに対する影響値を測るための数値をはじき出しているようです。
ぜひ、今後の調査設計の際の参考にしてみてください。
※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。