entry_image

今月の気になる数字 「オークション1回で10億9000万円の売上!」

2月10日は旧暦で新年でもあり、なんとなく、また新しい年始まり感が漂っています。
日本は、1月の新年、2月旧暦新年、そして4月の期初、新学年と春をNEWで楽しく
過ごすことができている気がします。
 さて、コロナ禍にもかかわらず昨年くらいからバブルの予兆があると言われているのが
現代アートマーケット。
国内の現代美術のアートマーケットは盛り上がりを見せ、「アートバブル」という言葉も
聞かれるようになりました。

まずは、鑑賞の市場ですが、昨年からバンクシー展やCaws展など、
若者にも大人気の現代アートも話題になっていますね。
もちろん、現代アートに限らず、根強い美術ファン層も。
例えば2018年10月から約4ヶ月間、上野の森美術館で開催された
「フェルメール展」の入場者数は68万人以上というから驚きです。

次に、コレクター市場ですが、こんなに美術鑑賞ファンが多い日本で、
アートを保有するという趣味を持つ人は、どの程度いるのでしょうか。
「国際経験豊かなビジネスパーソンのアートに係る状況」という調査では、
1都3県在住で過去1年間に2回以上の美術館訪問経験者を対象にしたもので
なんとこの対象者の中では50%以上がアート作品の購入経験があり、
購入経験がない人の3割が購入に前向きという結果だったそうです。
かなり対象が限られている気もしますが、美術鑑賞ファンも極めてくると
購入に向けて動き出すということでいえるのではないでしょうか。

ちなみに世界の「現代アートマーケット」は約7兆6000億円あると言われているそうで
世界で一番大きな現代アート市場は米国。約3兆円市場とか。
アートへの投資額はアメリカ人1人あたり年間1万円に相当するそうです。
もちろん、持つ人、持たない人の2極化が大きい市場でしょうから、
買う人はすごく買っていて、買わない人は相当数いる、、、ということは踏まえた上の数字でしょう。

ちなみに、同じ尺度で日本人で算出してみると、
日本人1人あたりでは年間240円だったそうです。
富裕層の数や桁も違うアメリカと比較することも無理がある気がしますが笑
相当な差があると見ることもできますし、
まだまだ日本の美術コレクター市場は伸び代があるとも言えそうです。

さて、今月の「気になる★数字」
「オークション1回での取引10億9000万円!」を見てみましょう。
直近、1月に開催されたSBI [Fri 28]LIVE STREAM & [Sat 29] Modern and Contemporary Art
https://www.sbiartauction.co.jp/results/ では、なんと2日間の取引総額10億8900万円!とか。
今回に限らず取引されているのは、草間彌生、奈良美智、バンクシー、アンディ・ウォーホルといった
すでに評価が定まったアーティストなどの名前が並びます。

また、同オークションの常連として高額で落札されているのは
KYNE、ロッカクアヤコ、山口歴といった作家、愛☆まどんな、Haroshi、
今井麗、平子雄一といった中堅から若手まで幅広いアーティストが名前を連ねているようです。
「日本のアート産業に関する市場調査2020」(文化庁)https://artmarket.report
「日本のアート産業に関する市場調査2018」によると、
美術品市場は2363億円、美術関連市場は379億円、美術関連サービス市場は456億円。
2020年度のアート産業全体では3197億円市場になるそうです。

うち、現代アート市場は300億程度と言われています。
先ほどお伝えしたように、世界の現代アート市場は7.6兆円。
日本の現代アート市場はわずか0.4%と小さく、
日本のGDPが世界シェアの約5%程度であることを考えると
アートにおける日本の市場はまだまだ伸びるかもしれませんね。
日本では、まだ美術品を生活に取り入れる習慣がメジャーにはなっていない様子ですが
生活にアート作品を取り入れることで始まる交流や新しい生活文化、
そして投資という側面からもアート作品を購入することのメリットが
これからもっと発信されるようになるかもしれませんね。

今年もお問い合わせや感想も
どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。