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Z世代のキーワードは「かじる」 3/4が「世間体」と「個性」を大事に

2023年から、成人が18歳に引き上げられることが閣議決定。
ますます新成人の世代研究が盛んになりそうです。
今、注目が集まっているのは「Z世代」ですね。
「Z世代」とは、1996年〜2015年生まれの世代で、
現在の7歳から26歳の人たちを指します。
ちなみに、その上の世代は「ミレ二アル世代」で1981年〜1995年生まれ、
さらにその上は「X世代」で1965年〜1980年生まれの団塊ジュニア以下の世代です。

Z世代は、生まれた時からスマホがあって、デジタルネイティブ。
スマホ片手にマルチタスクで「ながら」行動がデフォルトであることはもちろん、
学校教育の内容も他の世代と、かなり違っているのも特徴です。
当たり前のように、環境教育やMOTTAINAI活動(地球資源を大切に扱おうという考え方)、
1人も取り残さない社会を目指すSDGs的な考え方や、実際にSDGsにつながる
社会活動も実際に学校で経験していたりします。

消費や経済活動に関する考え方も、その前の世代とは一味違った見方をしていると言われています。
COVID-19(新型コロナウイルス感染症)を経験した世界は今、
資本主義を見直す動きも始まっていることに加え、
世界中で気候変動や大型災害が起こったことで環境についても見直しが入っています。
こうした次世代を担う、新しい方向に舵を切っていくときに、
鍵となるのは、この「Z世代」の考え方やスタンス。
Z世代を知ることは、次世代の社会を予見するのに役立ちそうです。

そこで今回は、Z世代の意識と生活について考えてみたいと思います。

『TikTok For Business』発表
「Z世代白書」(2020年6月)
https://tiktok-for-business.co.jp/archives/3831/
「X世代白書」(2022年1月)
https://tiktok-for-business.co.jp/archives/9687/

■人が自分をどう思っているか気にしますか?―「はい」
・Z世代 73.4%
・Z世代より上の世代合計 58.5%

■人と違う個性が重要だと思いますか?―「はい」
・Z世代 74.9%
・Z世代より上の世代合計 60.4%

■SNS上でも友人を作ったことがありますか?―「はい」
・Z世代 49.3%
・Z世代より上の世代合計 35.9%

■SNS上でしか話していない友人がいる
・Z世代 35.9%
・Z世代より上の世代合計 19.0%

■失敗などのネガティブな面がある動画・投稿は信頼できると思いますか?―「はい」
・Z世代 49.0%
・Z世代より上の世代合計 27.4%

さて、今回の「ワンポイント★プラス」は…
「世代分析」についてです。
本調査をみていただきながら、世代分析をする際には、
その世代だけを調査しても意味がないということがお分かりかと思います。
単独で該当世代だけを調査しても、その世代の特徴なのか、日本人全体の特徴なのか
全く判断がつかないということになります。

今回のように、2ブロックでの比較、できれば3世代くらいを対象者として調査することで
意識の変化がグラデーションで見えるものなのか、ある世代だけが突出して特異な結果を
叩き出しているのか、などが分析できると思います。
ちなみに、今回のZ世代のキーワード「かじる」については、下記のような分析が掲載されています。

「2001年のアメリカ同時多発テロ、2008年リーマンショックなど、
幼少期から、さまざまな危機に直面する時代と向き合ってきたZ世代は、
先行きの不透明さと共に育ってきた世代です。
一面的な特定の価値観に捉われず、自分の価値観とマッチするものを探し続けているため、
好奇心が旺盛で興味の幅も広がっています。
いろいろなことに手をつけるマルチタスクを基本とし、
一つのことに執着せず “そこそこで止める”=「かじる」というところに、
彼らの新しい価値観や生活スタイルがあります。」

シェアされた動画数もSNSのチャットもスピーディなZ世代。
一つの価値観に固執せず、興味の幅が広い世代は、軽やかささえ感じます。
まさに、新しい風の時代は、世界をどう変えていくでしょうか。
楽しみですね。

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