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ネット広告、ついに マスコミ4媒体の広告費を超える!

コロナ禍のオリンピック、昨年夏の東京オリンピックに続き、
今年、日本勢のメダル最多獲得の北京冬季オリンピックも終わりました。
でも、なんとなく、オリンピックイヤー感がなかったような、、という気持ちに
なっている方もいるのではないでしょうか。

過去、オリンピックの時期には、オリンピック選手を起用したり、
オリンピックの全力を出し切る、努力を重ねて結果を出すといった
前向きなイメージに自社ブランドを重ねたりした
各企業のオリンピック用のオリジナルTVCMを流していたので、
オリンピック中継を見ない人でも、オリンピック開催を身近に感じたりすることが
しやすかったと思うのです。

しかし、このコロナ禍のオリンピック期間には、
そういったCMがぐっと減っていたことにお気づきでしょうか。
ちょっぴり残念なような、盛り上げすぎては感染対策との整合性がつかないといった
配慮も必要だし、、、と少し複雑な気持ちになりました。
そんな広告業界に大きな変化があったようです。
マスコミ4媒体と言われる、TV、雑誌、新聞、ラジオV S ネット広告の行方が気になります。
そこで年初の今回は、広告業界に注目してみましょう。

電通2022年2月発表
「2021年日本の広告費」
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0224-010496.html

■ 総広告費
・2021年 通年 6兆7,998億円(前年比110.4%)
・2020年 通年 6兆1,594億円
・2019年 通年 6兆9381億円
2020年は新型コロナの影響を大きく受け前年89%に止まった。
翌年は、東京オリンピックもあり、また下半期には経済が回復基調となったことを受け、
テレビメディア広告費が回復。
インターネット広告費の成長が加速。

■マスコミ4媒体広告費 VS インターネット広告費
・2021年;4媒体合計      2兆4538億円(前年比108.9%)
インターネット広告費 2兆7,052億円(前年比121.4%)
・2020年;4媒体合計      2兆2536億円(前年比86.4%)
インターネット広告費 2兆2,290億円(前年比105.9%)
・2019年;4媒体合計      2兆6094億円
インターネット広告費 2兆1,048億円

 総広告費における「インターネット広告費」の構成比は39.8%。
インターネット広告費の推定開始の1996年実績以来、初めてマスコミ四媒体広告費を上回った。

さて、今回の「ワンポイント★プラス」は…
「インターネット広告」とは何か?その内訳についてです。
インターネット広告と聞くと、サイトに貼られているバナー広告などを思い浮かべると思います。
1番シェアが大きいのは物販系ECサイトのネット広告だそう。

そして、1番成長したのは、動画サイト内での動画広告。
スポーツをネットで視聴する人が増えたことから大きく成長したというのも納得。
そして、「マスコミ四媒体由来のデジタル広告費」の占める割合がとても大きいのです。
マスコミ四媒体由来のデジタル広告費は今年初めて1,000億円を超え、
前年に続く二桁成長となったそう。
ちなみに、4媒体由来のデジタル広告費を上位から並べると

・雑誌デジタル 580億円 (前年比130.0%)
ファン・コミュニティの事業化、コミック事業の拡大、XR(クロスリアリティ)
およびメタバース領域、NFT(非代替性トークン)を活用した
価値の高いコンテンツの取引など、「出版IP(知的財産)」を駆使した研究開発も進行中のもよう。

・テレビメディアデジタル 254億円(前年比146.8%)
継続的に急成長。TVerは、再生数・ユーザー数ともに順調に伸長しているそうです。

・新聞デジタル 213億円(前年比123.1%)
タイアップ記事やオンラインイベントなど予約型広告、運用型広告などがあるそうです。

・ラジオデジタル 14億円 (前年比127.3%)
Podcast、radiko、Spotifyユーザーにも接触するプレミアムオーディオ広告も好調のもよう。

こうしてみると、マスコミ4媒体もまだまだ影響力が大きいことがわかります。
メディアの形は、紙メディアからデジタルになったりと形を変えていても
コンテンツ制作、活用においては、生き残って行く力が高そうです。
データや結果のメッセージの裏側にある内訳や構成比は必ずチェックして見てください。
新たな発見があるかもしれません。

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