世界でのハリケーンや山火事などの自然災害、日本中も異例の速さの梅雨明けなど
やはり、気候変動が深刻に迫ってきているのを実感する今日この頃。
そんな中、ダボス会議をはじめ、国際会議の話題は気候変動対策、
ゼロカーボンを目指しつつ目の前のエネルギー不足に対してどう向き合っていくか
といった話題で持ちきりだった気がします。
ちなみに、今年5月スイスのダボスで開催された、通称ダボス会議について簡単にご説明しますね。
ダボス会議とはスイスの公益団体「世界経済フォーラム(WEF)」の年次総会。
世界の政財界のリーダーらが集まり、地球規模の課題について話し合う集会で、
毎年1月に開催されるのが通例ですが、コロナ禍で延期となり
今回は約2年ぶりに対面式で開催され約100カ国2500人以上が参加したようです。
主催元のWEFが1971年に非営利組織として創設された当初は欧州の企業が
経営ノウハウを高めることを目的とされていたそうで経済の急激なグローバル化に伴い、
各国の政治家と政策課題についても議論するようになったそうです。
コロナ禍で掲げていた2019年のテーマは「グレートリセット」。
その後のアフターコロナの世界を予見する言葉として、
金融システムを含めグローバリズムに大異変が語られているのを
さまざまな場面で目にした方も多いかもしれません。
今回のテーマは、
「歴史的転換点における、政策とビジネス戦略のゆくえ」。
世界的なパンデミック、ウクライナ侵攻、地政学的な課題を背景に、
パブリックフィギュア(公人)や世界のリーダーがディスカッション。
ディスカッションの主なテーマは以下の6本だとWEFのHP(ホームページ)にも公開されています。
・世界と地域の協力関係を促進する
・経済回復を確保し、新たな成長時代を形成する
・健康で公平な社会の構築
・気候、食料、自然を守る
・産業の変革を推進する
・第4次産業革命のパワーを活用する
・より持続可能な年次総会の実現に向けて歩み続ける
https://jp.weforum.org/press/2022/05/fo-ramu-2022-suisunodabosude-suru-ni-wo-eru-na-nonai-ni-ri-mu
食糧危機、気候変動、世界の協力関係など気になるテーマが盛りだくさんですね。
さて、今月の「気になる★数字」
ダボス会議前に、デロイトから衝撃的な調査結果が!
「気候変動に何も対策を取らなければ、2070年までに世界経済に178兆ドルの損失が発生」。
これは、今年のダボス会議にあわせて発表された
デロイトの「グローバル・ターニングポイント・レポート」。
デロイト・エコノミックス・インスティチュートが
アジア太平洋、欧州、米州の15地域を分析した調査に基づく調査結果だそう。
同レポートでは、気候変動を抑制していかなければ今後50年間の世界経済の損失は178兆ドルに上り、
2070年の1年間だけでも世界の国内総生産(GDP)の7.6%が失われる、という恐ろしい結果。
今世紀末に世界の気温上昇が約3°Cまで高まると、
人類の生活への犠牲は計り知れないものになります。
最も脆弱な立場に置かれた人々に不均衡に影響するばかりではなく、
生産性や雇用が失われ、食糧や水が不足し、健康やウェルビーイングが阻害され、
世界全体での生活水準が大幅に低下することになりますと続きます。
逆に、グローバルのリーダーが一致団結して体系的にネットゼロへの移行を進めていけば、
世界経済は今後50年間で43兆ドルの追加的な経済効果を得られ、
2070年の世界のGDPは3.8%押し上げることになる、とも報告。
まさに、今年のWEFのテーマである「歴史的転換点」を迎えているのかも。
デロイト グローバルCEOのPunit Renjenは
「議論している時期は終わりました。私たちは今、あらゆるセクターにわたって
大胆かつ幅広くアクションを起こしていくことが必要です。
世界中の経済界、政府、非営利セクターから多大な投資が必要になるでしょう」と
発表しています。
まさに、今の世界を生きる私たち1人ひとりのアクションによって
未来が変わっていくかもしれません。
日本でもより一層のエコアクション、節電、節水の夏になりそうですが
輝かしく豊かな日本の未来を想像しながら、なんとか乗り切っていきましょう!
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