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今月の気になる数字 「Best Global Brands2022 TOP100 ブランド価値換算額3兆889億ドル」

年明け慌ただしくお過ごしでしょうか。
今年はどんな1年になるでしょう。
昨年末にも〇〇ランキングなどがたくさん発表されていましたが、
1年を振り返るだけでなく、今後のトレンドを掴むのに大切な示唆が溢れていました。

今回は、昨年発表されていたインターブランド社「Best Global Brands 2022」から、
「ブランド価値」によるグローバル・ブランドランキングTOP100を見ていきたいと思います。
今後の消費者が支持する企業やサービスブランドの方向性が見えてくるかもしれません。
https://ibgstaging.wpengine.com/best-brands/

世界最大級のブランディング専門会社インターブランド社では、
グローバルのブランド価値評価ランキング「Best Global Brands」
を毎年発表していますが、今年で23回目になるとか。

対象となるブランドとは、グローバルで事業展開を行うブランド群です。
グローバル上位はApple、Microsoft、Amazon、Google、Samsungなど。
日本企業ではトヨタやホンダ、日産といった自動車メーカーや
SONYやNintendoなどのブランドなどもグローバルTOP100にランクインしています。 
こうした商品やサービスを包含したブランド価値を金額に換算して可視化し、
ランキングにしてしています。

特に今回は、ブランドが顧客に対して提供する価値だけではなく、
現在―未来の社会に対する役割や責任に関する活動の評価として、
初めて環境・社会・ガバナンス(ESG)データを導入したことが話題に。
ESG投資家が企業の持続的成長性を評価するのと同様、
不確実性が高まる時代に、消費者や顧客もこうした企業の取り組みに高い関心を持ち、
そのブランド評価に大きな影響を与えるようになってきているということでしょうか。

さて、今月の「気になる★数字」
Best Global Brands2022 TOP100
ブランド価値換算額3兆889億ドル

の背景にあるキーファクターについて見てみましょう。
https://www.interbrandjapan.com/ja/press-release/2022.html

調査開始以来、換算額は過去最高、伸び率も過去最大だったという本調査。
インターブランドのグローバルCEOゴンザロ・ブルーホによると
「Top10ブランドは、既成概念にとらわれず強力なリーダーシップのもと、
顧客と強固な関係を築き、従来の製品や分野、縦割りの枠を超えて
ブランドの価値を高めています。

すなわち、『リーダーシップ』『エンパワーメント』『変革』において際立つことにより、
大きな価値を生み出しているのです」とのこと。

世界経済の成長鈍化が懸念される中、上位ブランドに代表されるように
市場、競合環境を捉え直して商品・サービス等を拡大していく発想(アリーナ思考)による、
企業活動の進化や変革も今後の評価のポイントになりそうです。

また、2022年の急成長ランキングの上位にランクインしたのは
企業の働き方を大きく進展させたMicrosoft、
半導体不足やエネルギー革命の中で注目が集まるTesla、
アンチエイジング化粧品開発にも乗り出したChanelなど。

こうしたブランドでは、ブランド強度スコア(Brand Strength Score)の
以下3要素が、他のブランドを大きく上回っていたそう。
・Direction(志向力):ブランドの目指す姿、どのように実現していくかが明確で、
それを実行に導く文化と価値観が定義されているか
・Agility(俊敏力):組織としてビジネス機会や課題に対応し、
期待を超え続けるため迅速に動くことができるか
・Participation (共創性):顧客やパートナーを巻き込み、対話を生み、
参加や協働を促すことができているか

今、「パーパス経営」という言葉に注目が集まっていますが、
不確実性の高い時代の中で、長期的な成長や信頼感を醸成しているサステナブルな経営を目指す
ぶれない企業姿勢に支持が集まっていくようです。
今後の企業ブランド、社会とのコミュニケーションのあり方を考える上で
大変興味深い結果でした。
今年もグローバル企業の活動や展開、そのブランディングから目が離せませんね。

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