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ファーストフードの最低賃金2,985円(20$)! 2024年4月~米カリフォルニア州で開始

さて、学校や会社では年度の下半期が始動…。
2023年で考えるとあと2か月で2023年も終わり。
今年は、新型コロナも5類に移行し、少し明るいムードが戻ってきたり、
一方、進む円安、物価高騰…と目まぐるしく社会がアップデートされています。

また、人手不足が深刻な日本では、
なかなか働き手が集まらないという事情もあるようで、
先日、近所の飲食店のトイレに「時給1,300円」という貼り紙が…。
私の学生時代を振り返ると時給700円~1,000円くらいが相場だった記憶もあり
「今は、飲食店でこんなにもらえるの?!」と驚くばかり。
物価高騰に合わせて賃金も上げていくことと、人手不足で人件費が高騰しているという両面から
賃金も上昇局面にあるということでしょうか。

日本政府としても物価高騰に見合う賃金アップを後押ししよう…ということで、
さまざまな助成金や支援も検討している様子です。
厚生労働省や中小企業庁などのWebサイトにも、
「生産性向上のための設備投資などを行い、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を
一定額以上引き上げた中小企業・小規模事業者に対し、
その設備投資などにかかった経費の一部を助成」する制度として
業務改善助成金ほか、さまざまな補助金も用意されているようです。
(中小企業庁 https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/
人手不足と政府の支援によって、どこまで日本の賃金はアップできるのでしょうか。

さて、今月の「気になる★数字」
ファーストフードの最低賃金2,985円(20$)!2024年4月~米カリフォルニア州で開始
についてみてみましょう。
(msn.com)
ファーストフードの時給2,985円、米カリフォルニア州で大幅な賃上げ新法…知事「何十年も闘ってきた」
この記事によると、
同州のすべての労働者の最低賃金は2024年1月から15.50ドルに引き上げられ、全米最高水準。
現状、ファーストフード店の平均時給は16.60ドルで、20ドルに賃上げする新法では大幅な賃上げに。
カリフォルニア州知事 ギャビン・ニューサム氏によれば、
「ファーストフード労働者は何十年もの間、賃上げと労働条件の改善を求めて闘ってきた」
と新法の意義を強調しているもよう。

ちなみに、世界のファーストフード店の最低賃金を調べてみました。
(2023年9末時点換算額)
・カナダ:2023年7月~:オンタリオ州の最低賃金が時給16.55カナダドルに(CAD 約109.99円)
・イギリス:2023年4月~:全労働者の最低賃金が時給10.42ポンドに(GBP約182.16円)
・オーストラリア:2023年7月~:ファーストフード労働者の最低賃金が時給24.73豪ドル(AUD約97.63円)
・ドイツ:2023年8月現在:一部地域で最低賃金が時給17.84ユーロ〜19.49ユーロ(EUR約157.04円)
・中国:2023年6月現在:北京市の最低賃金が時給25.3元(CNY 約20.45円)

そして、日本では、2023年10月からファーストフード労働者を含む全労働者(37都道府県)の
最低賃金は時給1,003円に。
今回の改定で、37都道府県で最低賃金は39円~47円引き上げられ、
全国平均加重平均額は1,004円になるもよう。
昨年度の961円から43円の引き上げ幅は過去最大とのことで、雇用する企業側も大変です。

物価が急上昇している他国に比較すると、物価高騰もゆるやかにも見える日本では、
暮らしやすさをぎりぎり担保されている状況なのかもしれませんが、
他国比較では時給はもう一歩上げていく必要もあるのかもしれません。
賃金と暮らしやすさ、そしてやりがいや働きやすさなど、
生活全体のQOLが高まる社会の実現を、世界全体で目指していくことを願ってやみません。

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