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今月の気になる数字 「ペロブスカイト太陽電池、2040年に20GW≒原発20基分発電?!」

あっという間に1月も半ば。2025年の年明けはいかがお過ごしでしょうか。
2025年は様々な大型イベントが目白押しですね。
4月から開催する大阪・関西万博、夏には、世界水泳選手権や世界陸上競技選手権大会が
日本で開催されるなど、今年もエキサイティングな1年になりそうです。

ちなみに、そもそも万博とは、いつ始まり何を目的に開催されるのでしょうか?
調べてみたところ、正式名称は「万国博覧会」。
フランスに本部を置く、国際博覧会事務局(BIE: Bureau International des Expositions)
世界中で開催される万博をオーガナイズしているそうです。

実はこの万博、1851年にロンドンで開催された「大博覧会」が発祥で、
イギリスの産業革命の成果を世界に示すため、当時のイギリスの王配アルバート公が発案し、
ロンドンのハイドパークに建設されたクリスタルパレスで開催し
世界中からたくさんの人が訪れたもよう。
以降、5年に1度、世界で開催されてきた万博の主な目的は以下になります。
 1.技術革新の展示: 最新の技術や発明を紹介し、未来の可能性を探る場に
 2.国際交流の促進: 各国が参加し、文化や技術の交流を通じて国際的な理解と協力を深める
 3.観光と経済の活性化: 多くの観光客を呼び込み、開催地の経済活性化

主催国は、世界から注目を集めることで、国のブランドイメージを向上させることができたり、
観光客の増加やインフラ整備による経済効果への期待、また国内外の最新技術に触れて
国内の技術革新への良い影響が出ることを期待できるといわれています。

一方でその開催予算の負担や海外からの多くの旅行客へ対応するインフラ整備の負担なども課題と
されているところ。
今年の大阪・関西万博にも、世界からのたくさんの注目と集客が見込まれていますね。
世界をあっと言わせることができる万博になるのでしょうか。

さて、今月の「気になる★数字」
ペロブスカイト太陽電池、
2040年に20GW≒原発20基分発電?!

についてみてみましょう。

昨年11月に経済産業省が、ペロブスカイト太陽電池の普及に関する官民協議会を開催し、
「次世代太陽電池戦略(案)」のなかで、
「2025年度から国内市場を立ち上げ、2040年に約20GWの導入を目指す」と発表。
https://project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/news/00001/04631/?ST=msb

大阪・関西万博の目玉の一つでもあるのが、このペロブスカイト太陽電池。
日本国内の桐蔭横浜大学 宮坂力特任教授が2009年に発表した日本発の技術なんです。
電気を発生する材料のペロブスカイト薄膜を印刷物のインクのように
“塗って乾かす”方法で作製するところがミソ。
直近10年間で発電効率(変換効率)は約1.5倍に向上し、
2024年11月現在では26.7%までアップしたもよう。

フィルム状で柔軟性と軽量性に富んだペロブスカイト太陽電池は、
さまざまな場所に設置することが可能で、大阪・関西万博でもさまざまな場所に設置され
エネルギー供給をしていく予定のようです。
既に広く普及しているシリコン太陽電池からの置き換えが期待されている注目の技術。

もう一つ日本がアドバンテージなのは、このペロブスカイト太陽電池の主な原料がヨウ素であること。
このヨウ素は、日本が南米チリに次いで世界第2位の生産国で世界シェア30%を誇っているのです。
ヨウ素は日本の国土に豊富に含まれる地下水から取り出しが可能のようで
原材料を安定した価格で調達できるという大きなメリットも。
資源に乏しい日本…といわれてきましたが、ぺブロスカイト太陽電池なら大丈夫!
日本だからこその次世代エネルギーといえそうです。
新しい時代、新しい代替エネルギーで、経済も活性化できる兆しを感じます。

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