2月になりました。
今月は、節分、バレンタインが終わるとすぐおひなさまを飾り始め…春になる準備が忙しくなってわくわく感が高まりますね。
さて、先週に引き続き今週も2017年のヒット予測をテーマにお届けします。
毎年発表されている「ヒット予測」調査は、振り返ることができるのが魅力です。
昨年を読み解きながら、今年を予測する…調査担当のみなさんらしく、先手を打ってハッピーな仕掛けをしていって毎日を楽しく過ごしましょうね★
さて、このブログ『この1問で使える調査に!ユッキのアンケートクッキング』では、時事ネタや話題の調査をもとに、「調査のツボ」と調査担当者のヒントになる「プラス1★アドバイス」をお伝えしています。
ぜひ、実際のアンケート設計にお役立てくださいね。
前回のテーマ「ランキングの仕組みについて」に続き、今回は「ランキングのまとめ方」を考えてみたいと思います。
今回は、こちらを題材にみてみましょう。
「生活者が選ぶ“2017年ヒット予想”」(博報堂生活総合研究所2016年10月28日発表)
ユッキも毎年楽しみにしているこの調査。
2017年のヒット予測とともに、2016年に実際にヒットした商品も紹介されているのが魅力です。2017年ヒット商品予測は…
- 1位「自動運転システム搭載車」
- 2位「AI (人工知能)技術」
- 3位「格安スマホ」
2017年のキーワードは「サンキュー・テック」と発表されています。
4位〜20位まで並べてみると、あらためて「なるほど〜!」と納得!
リリースには、「ランキングでは、生活者を「補助」「代行」「拡張」など多様に支援してくれる“生活者支援系テクノロジー” が上位に挙がっており、これからの時代に生活者が求めるテクノロジーをこのように名付けました」とあります。
さすが老舗広告代理店の方々が読み解いたキーワード。キャッチーです。
結構、調査担当としてリリースを創るときに、やっぱり、メディアで一番取り上げられやすいのは「ランキング」なんです。
でもこれ、分かりやすいだけに面倒…何が面倒かといえば…「どうして●●が1位なんですか?」とか「最下位は何でしたか?」と聞かれるわけです。
「いえいえ、私に聞かれても調査対象の一般のみなさんがこう言っているわけですから…」と最初の頃はユッキもメディアの人たちに「塩対応」をしてしまい、がっつり叱られた記憶が…。
つまり調査担当者は、データをあらゆる角度でよみこんで、少しでも根拠となるデータを見つけ出し、こじつけでもよいので(苦笑)分析を発表しないといけないわけです。
そこで今回の「ぷらす1★スパイス」は、
ランキングを発表するなら、分析が無理なら、「考察」を準備する…ということです。
先ほどのように、なぜこのランキングなのか、なぜ上位はこれになったのか…ランキングになった調査結果は、1位〜20位の「点の集まり」に見えるのです。
この点を繋ぐとどのような星座になるか…を伝えないと、調査結果を見た人も、ランキングに入った関係者も謎だらけでモヤットするわけです。
しかし、データを「分析」しても、すべての支持率の理由が明確になるわけではないのです。
ユッキもあるお客様のランキングが下がってしまった時に、調査担当の自分が悪いわけではないけれど、ありとあらゆる共起分析や解析を掛けて分析しましたが、明確な理由を見つけることができませんでした…。
だから「考察」という便利な言葉をみなさんにお伝えします。
考察とは、文字通り、「察して考えたこと」ですね。事実を積み上げて、明確な結果を出すことは「分析」です。かといって事実に基づかずに、感じたことをいうのは「感想」です。
だから調査担当者は、ちょっとした事実と事実の因果関係は明確にはならなかったとしても「察したこと」を発表できる権利はあると思います。
異論反論オブジェクション…があっても、「あくまで、これは私の考察です。そういう考え方もあるでしょうね」と対応すればよいのよ…と敬愛する大活躍されていた先輩から教えて頂きました。
先輩に恥じないように、今年も考察し続けていきたいと思います。
また来週!
※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。