ニュースやビジネス雑誌でもここ数年AI(人工知能)の話題が活況。
10年後には、現在の仕事の47%がAIに置き換わられるというデータも数年前に発表されていましたね。
そろそろ、日本国内でも危機感煽り?!の記事が出てくる頃?と思っていたところ、こんな調査結果が発表されていました。
「市場概況レポート 2016年度 人工知能技術のビジネス活用概況」(MM総研 2017年3月16日発表)
http://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/study-panel/eew-hyoka/09/shiryou4.pdf
■人工知能の導入率は日本1.8%、独4.9%、米13.3%
■日本市場の業種別導入率を見ると、金融業7.8%、情報通信業6.9%、製造業2.5%
業種別にみると結構導入が進んでいるんだな〜という気がしますが、米独に比較すると導入している企業の比率は確かに、若干少ないようではありますね。
まあ、日本国民として(笑)加勢するわけではありませんが、裏を返せば、最も進んでいる米国でも1割程度…調査対象数がやや小さいことを加味すると実態としてはもっと少ない気もしますし、国民性を考えれば、慎重な日本人、各国、各企業の様子見をしているところかな…とも感じます。
さらに、この調査では、AI導入企業に対して、「導入後の課題」も調査しています。
- ドイツ:「想定より人工知能で解決できることが少なかった」(24.2%)、「保守/運用コストが高い」(22.0%)
- 米国:「保守/運用コストが高い」(33.6%)、「導入効果よりサービス利用コストが高い」(36.6%)、「想定より人工知能で解決できることが少なかった」(28.1%)
- 日本:「人工知能を利活用する環境が整っていない」(31.3%)が最も多く、次いで「保守/運用コストが高い」(28.8%)
結局、導入しても、人工知能で解決できることが少なかった…というのが、ちょっとがっかり。
技術力がもう少し実用に近づいてきたところで、日本は、きっと一気に導入が進むということなのでしょうね。
さて、この調査リリース目的は…本日発売のビジネスレポートの軽い前振り宣伝?!みたいですが…(笑)
調査レポートには「外部要因分析(PEST分析)」も掲載されているとあります。調査担当として、一度は「PEST分析」というマーケティング用語でもある言葉を耳にするかもしれませんので、今回は簡単にご紹介しておきたいと思います。
PEST分析とは…
主に未来予測などを行う際に、結果に影響を与える外部因子を洗い出しておくマクロ環境分析をおこなうマーケティングフレームワークです。
PEST分析のPESTとは、「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」の4つの頭文字を取ったもの… なのです。
例えば、今後、自動運転車はどの程度の市場規模になるか?
などを考えていく際に、P(政治)的には、規制緩和をどこまで行うか?や、E(経済)的に、Uberなどのシェアエコノミーの活況が予測される中、自動車産業の統廃合や経営状況がどのように変化するか…などなど複数の観点から予測を深めていくフレームです。
ぜひ、参考にしてみてくださいね。
次回もお楽しみに!
※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。