先日、中学生の社会の教科書を見ていたら、「防災訓練」という章があり、びっくりしました。
先日、日本に来たばかりの外国人の子供達と話して日本の学校の話になって、驚いたことは「防災訓練、避難訓練」の意味がわからずものすごく戸惑った話。
地震がほとんどない国からやってきた子供達にとってはヘルメット被って机の下にもぐったかと思えば、一斉に階段を降りてみんなで校庭に出て並ぶ、、軍事訓練だと思ってたという言葉にびっくりしました。
もちろん学校でも説明はしていることと思いますが、こればかりは体験しないとイメージできないのでしょうね。
地震や台風、最近では竜巻など自然現象による災害もあり胸を痛めます。日本はやはり自然とともに生活していることを実感することが多いですね。
沖縄に出張した時に翌日から台風の恐れがあり、急ぎ東京に向かう中タクシーの運転手さんが話していました。
沖縄では台風が来てしまうと外出が一切できなくなってしまう。
学校も仕事も休み。庭に出ることすらできないので、自宅に缶詰。でも、食料やお水の買いだめをして、映画やビデオ、漫画も用意して、台風が過ぎるのを待つそうで、、、。
実はこうした台風は、海水が大きくかき混ぜられて水温を下げる効果があり、サンゴや海の生き物にとって、とても大事なこと。人間も自然の一部なのだから、自然のペースに合わせて
生きるのは当たり前だと、子供の頃から教えられて育つとか。
深いですね。
ということで今回のテーマは「防災」に関する調査です。
「防災の備えに関する意識調査」(ソフトブレーン株式会社2019月3月発表)
https://www.sbfield.co.jp/cms/wp-content/uploads/2019/02/b6a8fbbb0d6b4deb9c87035b757d0c03.pdf
◼️あなたがお住いの地域で、現在不安に思っている災害について
1位「地震・津波」68.2%
2位「豪雨・洪水などの水害」32.4%
3位「暴風・竜巻」25.9%
4位「大規模な火事、噴火」17.0%
5位「噴火」4.5%
◼️ご自宅周辺の指定避難場所について
「知っている」75.3%(2016年69.9% +5.4ポイント)
「知らない」24.7%
⬛️お住まいの地域の地震ハザードマップについて
「家にある」33.2%
「家にはないが見たことがある」22.8%
「見たことがない」29.2%
「分からない」14.8%
◼️防災グッズの備蓄や保管をしているか(エリア別)
「している」 全国平均 48.8%
1位「北海道」53.8%
2位「関東」51.5%
3位「中部・北陸」49.0%
4位「近畿」47.3%
5位「甲信越」46.1%
◼️備蓄・保管しているアイテムについて
1位「懐中電灯」88.6%
2位「非常用飲料水」67.9%
3位「非常用持ち出し袋・防災セット」55.9%
4位「缶詰・瓶詰」53.6%
5位「レトルト食品やインスタント食品」52.6%
◼️防災グッズの見直しを行うタイミングについて
「年に1回以上行っている」41.6%
「数年に1回程度行っている」43.4%
さて、今回の「ワンポイント★プラス」は…
「設問設計は、上から目線ではなく生活者目線で」という基本のキです。
今回のように、とても大切ではあるのですが、日常生活では忘れがちなテーマについての調査をする場合、「べき論」で設問設計をしてしまいがちなのです。
例えば、環境問題や政策、今回のような防災対策などというジャンルも当てはまりそうです。
調査側ではそのことばかりを考えている、かつ、こうするべきだという意見もあるのですが生活者はいきなりそんなこと言われても、、、というシチュエーションだったりします。
例えば、防災グッズは備えておくべきもの、こんなに商品バリエーションも増えているし、大型災害については報道もされていて、どんなものを備えておくべきか理解しているはず(理解されているべき)、、、そんなスタンスでは基本的な設問や選択肢が抜けがちになります。
今回の調査では、丁寧に、日常生活の中で防災を意識するときはどんな時か、防災の備えとしての選択肢も、立派な防災グッズやセットではなく、缶詰やビニール袋など日常生活でも利用しているものなども含めて調査されている、ところが秀逸でした。
ちなみに、最も聞かれて困る「防災グッズの見直しのタイミング」。
そもそも特別な防災セットを用意している人自体が半数を切る中でさらにその見直し、入れ替えを聞くことについては、フリーコメントを活用。
「防災の日などに、スーパーで防災用品を売り出したとき(60代男性)」や、「年末の大掃除のとき(40代女性)」、「東日本大震災(3.11)の日に、アマゾンや楽天市場でヘルメットや保存食を購入(50代男性)」など、コメントとプロファイルをセットで紹介することで、より読み手に優しい調査結果となっています。
皆様のアンケート調査の際には、ぜひ参考にしてみてください。
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