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日本から世界最高齢認定117歳。高齢者ライフに迫る調査方法とは?

はい!今年も一気に秋がやってきました。
今年は、東京ではAI暦とネットでざわついていたのをご存じでしょうか。

例年だと子供たちの夏休みの始まる7月20日前後で梅雨明けするのが、今年はコロナで夏休み始まりがそもそも8月に入ってからの学校が多かったですが、それを知ってか、不思議と長めの梅雨で7月いっぱいまで引っ張りました。

ところが8月の声を聞くと、いきなり夏が始まりました。
そして9月初日から、秋風が吹くという不思議な現象が。

これはちょっとざわつきますね。
10月1日はどうなるか楽しみ?!です。

2020年の開始と同時にコロナ禍に突入した世界。
気候変動も話題になり、世界は繋がっていると実感する今日この頃。
ちょっと明るい話題も入ってきました。

世界最高齢に認定されている福岡市の田中カ子さんは、2020年9月19日、117歳261日となり、現在確認できる国内での歴代最高齢の記録を更新。
厚生労働省によると、これまでの歴代最高齢者は、18年に亡くなった鹿児島県の女性だった。

田中さんは1903(明治36)年、福岡県旧和白村(福岡市)で誕生。
昨年3月、ギネスワールドレコーズから男女を通じ「存命中の世界最高齢」に認定された。
田中さんは高齢者施設で、オセロ風ゲームを楽しんでいるそう。

「おいしいものを食べ、計算などの勉強をすることが長寿の秘訣」と話しているとか。
なんと、心身ともに健康でいらっしゃるご様子。まだまだ更新されそうな予感。

高齢化社会と言われて久しい日本。自分たちが高齢になった時に、どんな生活を送っているのか気になります。
旅行は何歳まで行けるのだろうか、とか、オセロが楽しめるくらい元気でいられるかしら
などなど。世の中のお年寄りの生活やいかに、、、

そんな調査はあるかしら?と調べてみるとありました!
とはいえ、どうやって高齢者に調査すれば良いのかも気になりますね。
スマホで回答というわけにはいかないででしょうから。

という事で今回は後半で、合わせて調査の手法も学んでいきましょう。

「高齢者の日常生活に関する意識調査」

https://www8.cao.go.jp/kourei/ishiki/h26/sougou/gaiyo/pdf/kekka1.pdf

(内閣府政策統括官平成26年12月発表)

■標 本 数 6,000人 に対して

有効回収数  3,893票(64.9%)
調査不能数(率) 2,107 人(33.4%)

■回答者年齢層

・60~ 64歳 21.2%
・65~ 69歳 23.6%
・70~ 74歳 20.6%
・75~ 79歳 16.1%
・80~ 84歳 11.1%
・85歳以 上  7.5%

■同居形態

単身世帯 12.3%
夫婦二人世帯 40.1%
本人と親の世帯 7.0%
本人と子の世帯 25.1%
本人と子と孫の世帯 10.4%
その他 3.9%

■あなたは、ご自分の日常生活「全般」について満足していますか。

・満足満足している 12.0%
・まあ満足しているの 56.2%

■あなたは、ご自分の「健康状態」について満足していますか。

・満足満足している 28.6%
・まあ満足しているの 54.7%

■あなたは、ご自分の「経済状況」について満足していますか。

・満足満足している 47.0%
・まあ満足しているの 47.6%

※健康状態別にみると、健康状態が良いほど「満足」とする割合が高い。
経済状況 がよくないと感じているほど、「不満(「不満である」「やや不満である」の計)」の割合が高くなっている

■現在、どの程度生きがいを感じているか

・十分感じている 15.7%
・多少感じている 49.8%

※近所づきあいの程度では付き合いがあるほど、外出の頻度では頻度が多いほど、「生きがいを感じている」とする割合が高い。

■あなたは、何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたいですか。

・65歳まで 16.6%
・70歳まで 16.6%
・75歳まで  7.1%
・80歳まで  2.7%
・働けるうちはいつまでも  28.9%
・仕事をしたいとは思わない 10.6%

※就業形態別にみると、農林漁業、自営業・個人事業主・フリーランスの人たちが
「働けるうちはいつ までも」(農林漁業 53.6%、自営業等 53.1%)とする割合が高い。

■あなたは、将来の自分の日常生活全般について、どのようなことに不安を感じますか

1位「自分や配偶者の健康や病気のこと」 67.6%
2位「自分や配偶者が寝たきりや身体が不自由になり介護が必要な状態になること」 59.9%
3位「生活のための収入のこと」 33.7%
4位「子どもや孫などの将来」 28.5%
5位「頼れる人がいなくなり一人きりの暮らしになること」 23.1%

■(「自分や配偶者の健康や病気のことについて不安を感じる」と回答した人対象)

どのようなことに不安を感じていますか。

1位「体力の衰え」 62.2%
2位「認知症」 55.0%
3位「がん」 45.5%
4位「高血圧」 43.7%
5位「糖尿病」 28.5%

 

さて、今回の「ワンポイント★プラス」は…

「一般調査方法では回答できるかわからない対象者への調査方法」についてです。

今回のように高齢者対象の調査では一般的なパソコン上のフォームやスマホの画面から回答いただくのはちょっと難しそうです。
そのほかにも、小さな子供やネットワーク環境が不十分なエリアの方やあるいは外国人など日本語の調査では十分に対応しづらいかたなどを対象とした調査って一体どうやるの?という事です。

あ、ちなみに国勢調査では、「ホームレスや県境など市区町村境が未確定で、住居・住所が定まっていない人に対しては、実際に居る場所で国勢調査員、あるいは国勢調査指導員が調査を行う」としています。

そうです!皆さん、一度は国勢調査の調査員という方がお家に来たことがあるハズです
今年はコロナ禍で、初めて国勢調査の回答にインターネットを導入したそうですが、基本は調査員なる方が1件1件家を訪問し回収してきたわけです。
そしてこの高齢者調査も調査員が活躍していたようです。

こんな記載がありました。

「平成 21 年までは、調査員による面接聴取法により調査しており、郵送配布・郵送回収法による今回調査と比較する場合は、調査方法の違いに注意が必要である。」

つまり、一人一人高齢者に話を聞きながら調査、回収をしてきた本調査。
やっと郵送型にしたわけですが、こうなると、老眼が進んだ後期高齢者や入院などで答えられない方が多い世代になると、むしろ元気にアンケートに答えられる人の方が特別になってしまい、実態調査が実態からかけ離れた結果になってしまいます。

そこで、先ほどのように調査員が家庭訪問の上、対面調査をする場合と家族や身近なかたが代理回答をいただくケースがあります。
お気づきの通り、調査員を雇ってまで実施するケースは稀ですので、インターネットでの調査については、本人の代理回答者が記入するという方法が一般的かと思います。

最後に、今回の調査の概要を記載しておきますね。

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「高齢者の日常生活に関する意識調査」について、内閣府政策統括官(共生社会政策担当)付高齢社会対策担当では、昭和49年以降、高齢者問題に関する調査を毎年実施。

平成6年度から各分野別に原則5年毎に実施し、第5回目となり、日常生活の状況、生活の満足度、衣食住をはじめ、家事、外出、日常について調査

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ぜひ参考にしてみて下さい。

※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。