新年度が始まりましたね。職場も学校も新しいステージが始まります。
初めての緊急事態宣言から1年経ち、リモートワークにもすっかり慣れたという声を聞く一方で、仕事をすることを想定していない自宅の環境に不満を抱えていると言う声も。
新型コロナウイルスの影響で、蜜を避けたり、リモートワーク、子供達の自宅学習に備えた環境への移転を検討する人が増えている様子。
総務省が発表した人口移動報告(2021年1月発表)によると、
東京都の転出数は2020年7月から6カ月連続で転入を上回り、東京近郊への移動が増えたことが話題になっていました。
同じく住宅環境が過密していたニューヨークでも、空き部屋が目立っているというニュースも。
ただし、コロナ後を見据え、ベース家賃は下げずに、数か月額無料で入居できるという条件を提示するところも出ているそうです。
この状況の予測がつかない時の不動産供給側も悩ましい状況の様子です。
そこで今回は、転出入の実数を生み出す前の「引越し意向調査」を探してみました。
意向調査は、数ヶ月遅れで実数を左右するため、今後の予測にとても役立ちます。
「「新型コロナウイルスの影響による引越し意向調査」」1都3県1000名調査
(Panasonic 2021月2月発表)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000457.000024101.html/)
それでは詳細を見てみましょう!
■新型コロナウイルス感染症をきっかけとした今後の引越し意向について
「すで引越した人」6.2%
「引越す予定がある人」9.1%
「具体的に検討している」7.1%
「物件や時期が合えば検討したい」12.0%
「少し興味・感心がある」13.9%
「全く検討していない」51.1%
■希望する引越し先の候補
「今よりも郊外」35.8%
「今よりも地方」23.2%
「今よりも都心」19.7%
さて、今回の「ワンポイント★プラス」は…
「肯定、否定のどちらに注目するか」についてです。
今回のテーマは引越し。
総務省データも引用して、引越し意向が高まっているという筋でお話を進んでいきます。
本調査は、実はパナソニックのエアコン部門が発表している調査データです。
引越しの際に、エアコンの購入が必須。
引越し数が増えればエアコンの販売台数も必然的に増えることが予測されるわけです。
まさに、マーケティング的に、この引越し意向調査が、今後の需要予測に役立つものだといえます。
本調査では実は「引越しは全く検討していない」と言う人が51.1%と半数を超えています。
「引越し意向がある」合計でやっと5割に到達します。
もちろんこの場合、リリースとしては「引越し意向がある人が約半数に」と言う
肯定派を引き上げるのは間違いではありません。
ただし、さらに説得力を増すためには、コロナ禍前の調査との比較ができると良いと思います。
定常的な、或いは年間平均の引越意向の数値との比較により、コロナ禍での変化をより強く訴えることができ、この肯定数字を強く打ち出すことができるのです。
ちなみに、コロナ以前の引越意向調査を探してみると、
以下のリンクの記事にあるように一人暮らしの賃貸住宅居住者では6割と高く、
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000217.000005429.html
一方、ファミリー層では学校や職場からの距離や条件、すでに住宅購入者も多く含まれることからここまで高くは出ないということが想定されるという状況です。
対象者の属性が近い調査データと比較できると良いのですが、
自社継続した経年調査があると、さらに結果が打ち出しやすくなるというメリットもあります。
ぜひ参考にしてみて下さい。
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