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今月の気になる数字 「ツイッター創業者の初投稿に3億円超」

3月末にロイター通信発信のニュースサイトでこちらのニュースをみてびっくりしました。
「ツイッター創業者の初投稿に3億円超、デジタル資産競売で高値」
Twitterの投稿自体が資産であることに驚きました。

確かに、たった20年前にはTwitterもSNSといった概念自体も巷にはなかったわけです。
ツイッター社(米国)のCEOジャック・ドーシーが15年前に創業し、
投稿した初のツイートが競売にかけられたことにも驚きでしたが、
なんと3月22日に約291万ドル(約3億1700万円)で落札されたというのです。

ジャックが「just setting up my twttr」(たった今、自分のツイッターを設定した※Twttrとは、Twitterの前身となるサービス)
というのが最初のツイート。とても生々しいですよね。
こういった投稿も、投稿者の署名が付いた唯一無二のデジタル資産なんだそうです。

とはいえ、絵画などの芸術作品と違って、TwitterをはじめSNSの投稿は、
簡単にリツイートされ、多くの人がオンライン上で全く同じクオリティで見ることができ、
個人のPCやスマホ上に保存することだってできてしまうのがデジタルデータ。
オリジナルや所有の証明はどうするのかと不思議に思いましたが、
ブロックチェーンでオンラインデータの所有者を証明することができるとのこと。
ちなみに、落札したのはブロックチェーン技術関連企業のCEOだったそうです。

そもそも、「デジタル資産」とは何でしょう。
調べてみると、ブロックチェーン上で発行・流通するデジタルデータの一種である
「NFT(ノン・ファンジブル・トークン)」。
NFT=偽造不可な鑑定書&所有証明書付きのデジタルデータというキーワードは
すでにGoogleトレンドワードとして50倍にまで検索数が跳ね上がっている沸騰ワードでした。

 先ほど触れたように、一般にデジタルデータはコピーや改ざんが簡単です。
そのため海賊版や違法コピー作品も止められないため、資産として価値をもたせることは難しかったわけです。
この状況を一変させたのは、ビットコインなどの暗号資産の価値を実現したブロックチェーン技術です。

 すでに、プロスポーツ選手カード、仮想空間の土地、デジタルの楽曲まで、
コレクターの間では取引が活発だそう。
いわゆる現物のコレクションよりも、デジタルコレクションの方が、
他のNFTと明確に区別したり、簡単に価値を検証できる特徴的な情報を持つことになります。
例えば、贋作を見分けるのが難しい現物コレクションよりも、
NFTならば最初の発行者や作り手まで遡ることができ、価値を証明しやすいわけです。

そこで、今月の「気になる★数字」…
「3億円を超える1NFT」に加えて、このNFT市場についてみてみましょう。
2019年―2020年のNFT分野の時価総額は2億1000万ドル(約220億円)
から3億1500万ドル(約330億円)へと150%成長。
2021年1月までに、1億6770万ドル(約176億円)を超えるNFTが購入されているそう。

ゲーマー、コレクター、デジタルアーティストも作品やアイテムを資産として保有することが
できるようになるだけでなく、もちろん市場で売ることもできる。
さらに、アーティストにとってはもう一つ素晴らしいメリットが。
世界中の買い手に直接、安全に販売することができるため、それまでオークションハウスや画廊などに
仲介を委託する際に必要だった手数料も不要に。
また、印税をデジタルアートにプログラムすることもできるため、
作品が新しいオーナーに販売されるたびに、収益の一部を受け取れる。
デジタル資産市場は、今後も注目が集まりそうです。
※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。