ここ1〜2年大型株式上場の話題が増えましたね。景気アップは嬉しいこと。
下半期で最も大きな話題となりそうなのが、JR九州のIPO(新規株式上場)。もうまもなく10月7日からIPO申し込み開始で25日には上場とのニュースが話題になっていますね。と言いながら、ユッキも株式はよくわからなくて…(苦笑)
でも、記憶のかなたに「JRを国鉄」とか呼んでいたのが薄っすらと…。いやはや、JR各社の中でも一早く上場とはいえ、NTTやJTに比べると時間がかかったとも言えますね。もともと、素敵な車両や革新的なサービスで注目を集めていたJR九州だけに上場後にも期待を良い意味で裏切るサービスが展開されることが、今から楽しみです。
さて、このブログ『この1問で使える調査に!ユッキのアンケートクッキング』では、「プロが公開!そのまま使える!調査項目&設計虎の巻」や、時事ネタや話題の調査をもとに、「そのまま使える!アンケート項目にぷらす1★スパイス」をご提案させて頂きます。ぜひ、アンケート調査ご担当者の方は、お客様の本音を引き出す調査項目を考えるヒントにしてくださいね。
今回のテーマは「株式購入」です。
「証券会社の利用に関する調査(第6回)」(マイボスコム株式会社調べ 2016年2月)
「証券会社と取引したことがない」60.8%。「1ヶ月以内に取引したことがある」は15.4%。
NISA口座の開設者は2割強、取引開始者は約16%。口座開設者は男性や高年代層で高く、1ヶ月・半年以内取引経験者は6~7割。「口座の開設の具体的な予定はないが興味はある」は2割弱…と分析されています。
さて、みなさまも、こういう調査結果が出たときにまずチェックするのはどの数字ですか?
(答えはあとで…)
多くの調査は、まずは実態を大きくつかみ、徐々に調査目的の対象に向けて分析を深めていきます。
今回の調査の目的は株式取引の実態が調査目的のようです。
まずは、大きく
- 株式の取引経験者はどの程度いるか > 実際に1か月以内の取引経験者は? > 取引の内容は?
- NISAへの関心>口座開設者>口座開設した人のうち実際に取引した人はどの程度いるか…
といった構造になっています。
調査目的である株式取引の実態の設問が多いので、つい、そこばかり見てしまうのですが、実際に1か月以内の取引経験者は15%程度ですから、この15%に対して深堀している調査になるため分析の際には、注意が必要です。
なので、冒頭の質問「まずチェックすべき数字は?」の答えは、「母数」なんです。
この調査は1.1万人の調査なので15%でも1700人弱の回答なので、少なくはない回答です。裏を返せば、ニッチ層のことを調べたい調査では、それに合わせた大きな母数に対する調査が必要ということになります。
たとえば、「可処分所得=お小遣いの平均金額」や、「へそくり実態」(笑)など、単に職業別、性年代別でみるだけだと、平均金額がそんなに変わらない場合があります。
これをさらに、子どものいる人いない人、あるいは、専業主婦とワーキングマザーで比較する…などとターゲットと細かく分けていくと、大きく平均数値が変化してくることも想定できます。
そこで今回の「ぷらす1★スパイス」は、
ニッチ層の調査の場合は、母数を大きくする。予算が足りない場合は…「ニーズ」を確認する!です。
調査は対象者の母数を増やせば増やすだけ調査費用もかさみますし、現実的には難しい場合もあります。
その場合は、実際に経験した人だけを分析するのを諦めて二ーズ調査に切り替える…という方法もあります。ただし、「もし、〜なら」という回答はやはり実態調査に比べると信憑性が薄くなります。そのあたりは調査予算との兼ね合いでご検討ください(笑)
来週もお楽しみに!
※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。
また来週!