良い季節になってきました。梅雨明けも待ち遠しい今日この頃。
やっぱりビールが美味しい季節です。
このコロナ禍で消費者側のニーズも大きく変化し
「ウチ飲み」がスタンダードになってきて、
自宅で生ビールが飲める自宅用ビールタップや、生ジョッキ缶など、
ありそうでなかった新商品も話題に。
まさにピンチはイノベーションの母!と拍手を送りたくなります。
ところでビールと一言で言いましたが、実際には「ビール飲料」というのが正しい表現。
その種類は、主に「ビール」・「発泡酒」・「第3のビール」の3つありますね。
麦芽の比率がビールは50%以上なのに対し、50%未満のモノが発泡酒。
また、第3のビールには麦芽の代わりに糖類やトウモロコシを使ったモノと、
発泡酒にスピリッツを加えたモノなど。
もはや、進化しすぎて製造法の違いによる味の差はほぼ分からないので(私だけ?)、
やっぱり気になるのはお値段。
この3つの種類のビールは、酒税法による税率の違いで価格帯が異なっていたため
発泡酒や第3のビールはビールに比較して、これまではお安め。
おこづかいの少ないパパがおウチビールは、第3のビールで我慢してる、、、
なんていうサラリーマン川柳も毎年選出されていましたね。
ところが昨年10月、酒税法が改正され、発泡酒、第3のビールの税率が引き上げられ
これまで長く高いからと敬遠されている分が悪かった「ビール」への注目が再浮上。
各社から新商品投入も続く注目のジャンルとなっているのをお気づきでしたでしょうか。
10月1日の酒税法改正では、350mlあたり、
ビールは税金が77円→70円へ下がり、発泡酒は46.99円で±0、新ジャンル28円→37.8円、
そのほか清酒42円→38.5円、果実酒28円→31.5円などへ変更に。
この酒税法改正は、欧州連合(EU)などから問題視されていた
「非関税障壁」の撤廃が背景だとか。
例えば「世界一の地ビール王国」のベルギーは、日本への輸出の際には
副原料などの関係で格下の発泡酒として扱われてきた銘柄も多く、
ベルギーは日本政府に改善を強く要請していたとか。
他にも、クラフトビールブームもあり、これから市場は大きく変化していきそうな予感です。
そこで今回は、「ビール需要に関する調査」をご紹介します。
「コロナ禍におけるビール飲料についての意識調査」
( ファンくる(株式会社ROI) 2021月6月発表)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000047.000040075.html
それでは詳細を見てみましょう!
■現在、自宅や外食でビール飲料(発泡酒・第三のビール・ノンアルコールビール含む)
を飲む頻度を教えてください。
・全体
「週に1回以上はビール飲料を楽しむ」33%
「週に3回以上はビール飲料を楽しむ」33%
「毎日ビール飲料を飲む」23%
・年代別「毎日ビール飲料を飲む」
「50代」28%
「40代」27%
「30代」21%
「20代」9%
■コロナ禍において自宅でビール飲料を飲む頻度は変化しましたか
「増えた」38%
「変わらない」57%
「減った」5%
・年代別「増えた」
「50代」36%
「40代」41%
「30代」38%
「20代」38%
さて、今回の「ワンポイント★プラス」は…
「知識がないと答えにくい設問をどうするか」についてです。
今回は、ビール飲料に3種類あることと、一般に購買するとき、
銘柄とその種別を明確に意識しない人が多い分野であるいえます。
ご紹介した調査では、あらかじめ「ビール飲料」として、すべての種類のものを
含んで回答させています。
つまり、ビールっぽい味のものは全部含めますということです。
一方、酒税改正前後での購買変化を調査したものもあります。
酒税改正により価格が下がることを期待されたビールは改正前に「買い控え」が、
一方、税率の上がる「新ジャンル」は、改正前に「買いだめ」の傾向が見られたとのこと。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000004624.html
これは、膨大なレシートデータを解析した調査です。
消費者が、銘柄と酒税法上の分類とを正確に理解しているか、
明確に意識しているかが難しい場合、一般のアンケート調査形式では
測るのは難しいこ予測されます。
その場合は、こういったログ解析や行動データの解析を検討することも必要になります。
ぜひ参考にしてみて下さい。
※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。