entry_image

今月の気になる数字「30分以上の列車の遅れや運休「輸送障害」の件数は25年間で倍以上に増加?!」

さあ、4月始まりの学校や会社も折り返し地点が目の前となりました。
今年の9月はシルバーウイークとして長期休暇をとられる人もちらほら。
3連休という人も含め、10月からの下半期に向け、夏の疲れを癒しておきたい時期ですね。

夏は、本当に久しぶりの海外旅行に行かれたという声も聞きましたが、
国内を旅して思うのは、本当に日本国中、電車もバスも信頼感が半端ないということ。
温泉街では、時々野晒しで古くボロボロになっているバス停の時刻表でも、
その時間キッカリにバスがやってくる。なんとも感動的です。

日本にいると当たり前に感じる人も多いかもしれませんが、
世界中でもこんな交通に信頼がおける国は少ないかもしれません。
コロナ禍前に海外に行っていた頃は、この違いに本当に驚かされました。
都市の中央駅でも電車が遅れるのは1時間、2時間は当たり前、、、と言って
駅に寝転がって待っている人がどんどん増えて、
最後には駅から溢れ出てしまう姿を目の当たりにしたり。
そういうお国柄では、逆に、ゆるくて、優しい側面もありますが…。

日本では、国内線でもゲート通過が最低20分前でそれ以降は、
離陸前でもほぼ乗せてくれることはありませんよね。
しかし、一度、タイで空港に離陸10分前に到着してしまって、
半分諦めモードでしたがタイでは、深刻な交通渋滞が当たり前だからなのか、
国際線でもとても寛容で、
「まだ、そこに飛行機いるから、走れば間に合うわよー」てな感じで、
広―い空港をグランドスタッフの方が一緒に走ってくれました。
空港内を移動する何か乗り物でも乗せてくれるかと思いきや、
「走る」というアナログな解決方法が、旅の最後に応えましたが、
逆になんとも思い出深い旅となりました。

そんな海外と国内の交通事情を思い起こさせてくれたのが、
今年8月27日発表の国土交通省からの発表でした。

さて、今月の「気になる★数字」
30分以上の列車の遅れや運休「輸送障害」の件数が25年間で倍以上に増加」。
そもそも、倍以上と言われても、1年間の全国での遅延は6409件。
これはとても少ない数字なのではないかと思いますが、過去最多を更新したもよう。

25年前の平成8年度は、今年度の約半数の2986件だったというので、
逆にその少なさに驚きますが、

今回の発表の背景にある、輸送遅延の主な理由は地球温暖化の影響だとのこと。
輸送障害の約3割が、台風や降雪、地震などの災害。
平成8年度、810件が、昨年度は1930件と倍以上だったとのことで、
局地的に激しい雨を降らせる「ゲリラ豪雨」や突然の「雹(ヒョウ)」が降るなど、
これまでにあまりない気候現象が災害が大きく、その頻度も増えている。

気象庁によると、1時間の降水量が50ミリ以上の豪雨の年間発生回数は増加傾向にあり、
24年から令和3年までの10年間の平均年間発生回数は約327回だったそうです。
気象庁は今年6月から短時間で局地的に豪雨をもたらす「線状降水帯」の予測を始めたのですが、
予測精度は必ずしも高くはないそうです。

鉄道輸送に影響を与えているのは単なる遅延だけでなく、豪雨で鉄道橋が流失や
損壊する被害も多発もありそうですね。
JRの実施した鉄道橋の緊急調査では、53カ所で豪雨時などに被災につながる恐れのある
変状が確認されたそうです。

従来の基準で整備されていた交通施設も、予想外の豪雨や災害、
老朽化で崩壊したり、土砂崩れなどにも繋がる可能性が高まっているそうで
気候変動は、こんなところにも大きな影響を与えているのだと改めて実感しました。
地球のために、私たちができることを少しづつでも実行していくことで
この日本の信頼性高い輸送の維持にも繋がるのかもしれません。

ぜひ、この記事のお問い合わせや感想もどうぞお気軽にユッキにご連絡ください。