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今月の気になる数字 菓子小売の国内市場は3兆2242億円! Z世代の上半期トレンド1位は韓国スイーツ

さて、今年も7月に入り、2023年の下半期がスタートしましたね。
学生さんも会社員も夏休みまでが前半戦…といった気分かもしれませんが、
6月末には、「2023年上半期ヒット番付」や「トレンド」なども発表されていました。

今年の上半期も振り返ると激動でした。
新型コロナウイルス感染症が5類になり、一気に街が活気を取り戻した一方で、
円安、エネルギー高なども迫り、節約モードにも。

そんな2023年上半期のヒットについて、
『日経クロストレンド』で5つのキーワードで解説していました。
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00825/00001/

<5つのキーワード>
・「外出解禁!」
愛知県の「ジブリパーク」、行き先が「ガチャ」で決まるJR東日本の「どこかにビューーン!」、
外出準備の時短に効くパナソニックの「ヘアードライヤー ナノケアEH-NA0J」などがヒット

・「失敗したくない!」
可処分所得減少が要因で、安定感のある定番品のアップグレード商品が注目されたもよう。
累計150万台突破の高級トースター「BALMUDA The Toaster」の上位機や、「フリクションボール」
「チョコパイ」などの“プレミアム版”がヒット

・「まさかの転生」
定番をアレンジした不二家「ホームパイ チョコだらけ」、キャンパスノートのデザインの
バインダーなど、安定と意外性を兼ね備えた商品がヒットしているもよう

・「スマート設置」
「巣ごもり消費」でモノが増えた自宅のなかで、省スペース商品が好調なもよう。
普段はサウンドバーとして使えるスピーカーシステム「JBL BAR 1000」など
高機能で小型化された商品が人気

・「SNS発健康法」
プラズマ乳酸菌がインフルエンザの症状を軽減、整腸剤がダイエットに有効…など
SNSでの話題がヒットに

ちなみに、この上半期、Z世代の61%が支持した注目トレンド商品は、
韓国スイーツの「10円パン」(韓国では「10ウォンパン」)でした。
顔の大きさほどもある10円玉のデザインのパンは、意外とおいしそうですね。
何よりそのビジュアルがインパクトがあって、SNSで映えること間違いなし!です。

『Z世代が選ぶ2023年上半期トレンドランキング』をZ総研が発表!
(株式会社N.D.Promotionのプレスリリース(prtimes.jp) 2023年6月発表)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000081.000020799.html

そんな韓国スイーツ。クロッフル、パルぺ、トゥンカロン、クァペギ…いくつご存じでしょうか。
次々とブームになっては塗り替わっていく目まぐるしい韓国スイーツのトレンド。
不思議なことに、どれも、韓国ローカルのにおいがしない。

例えばご当地食材を使っていたり、伝統食が発祥だったり…といったものが
少ないように感じていました。
調べてみたら、それもそのはず。元々は韓国の若者向けにカフェメニュー開発がされており、
まずは韓国国内でバズり始めた色とりどりのスイーツたちが、
SNSを通じて世界を駆け巡っていくというわけです。
日本人も、その「奇抜さ(インスタ映え」」自体が、韓国っぽいもの…と置き換えて、
気分が上がるスイーツの代名詞になりつつあるようです。

とはいえ、日本にもたくさんのお菓子があります。
こうしたお菓子で生活のうるおいを得ているのは、老若男女問わず、
韓国スイーツに負けない日本のお菓子市場はどうなっているのでしょうか。

さて、今月の「気になる★数字」
菓子小売の国内市場は3兆2242億円」についてみてみましょう。
https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20210411-00231702

区分別ではチョコレート5470億円、スナック菓子4557億円ほかで、
合計は3兆2242億円(小売ベース)。
社会の高齢化を受けて、米菓のシェア・売上高は伸びを示しており、
機能系商品で若年層にも受け入れられているチョコレートも急成長。

また、グミなどの柔らかいソフトキャンディや清涼菓子が好調なのに比較して、
チューインガム市場は厳しい状況といわれているもよう。
しかし、2020年においては新型コロナウイルス流行により
外出を控えたシニア層の需要の大幅減を余儀なくされた和生菓子や洋生菓子、飴菓子、
せんべいなどは大幅減少している、という分析もされていました。

老若男女問わず前年代を対象とした菓子などの場合、
人口動態の変化や動向が市場にダイレクトに影響を与える、とも言えます。
例えば、「たばこ」「飲酒」など対象が限られた嗜好品などとは異なり、
お菓子消費や歯磨きなどの対象が広い生活商材の場合、
人口動態から、市場影響を予測しやすいともいえるわけです。

こうした商材を扱うマーケティングのご担当は、ぜひ国や自治体が発表している統計などを
いつでもチェックできるようにリスティングやストックをされていくとよいと思います。
統計データは1年ごとにはそんなに大きな変化はないのですが、10年、20年と長期スパンで
推移を追っていくと、さまざまな気づきが得られると思います。
今後のご参考になれば幸いです。

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