9月も中盤、もうすぐ学校や企業での上半期も終わります。
4月からあっという間の半年間。今年の暑かった夏を超えたら、もう下半期という感じですね。
10月からの下半期で、新しいプロジェクトや新たなメンバーとの仕事が始まる方、
また、過ごしやすい季節になりアウトドアや趣味の集まりも増えてくる時期でしょうか。
コロナ禍以降、疎遠になってしまった人とも連絡を取ってみたくなる季節。
占い師の人に聞いた話では、気温がぐっと下がったタイミングで相談が増えるようです。
人恋しい季節というのはそんな動物的な感覚でもあるのかもしれません。
ハーバード大学の研究でも、良好な人間関係が幸福な人生の要素のひとつであることが
明らかになったそうです。
この研究では、84年間にわたり2000人以上を追跡調査。
心許せる友人関係が健康で幸せな人生に影響を与えていて、
特に、夜中に不安で目が覚めたときに電話できる相手や、
危機に直面したときに頼りにできる相手がいることが、
安心感と幸福感を高める要因だと分析されているそうです。
とはいえ、昨今、友達を作ることが難しいと感じる人が増えているのではないでしょうか。
内閣府の調査(孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和5年実施) - 内閣府 (cao.go.jp))
によると、孤独感が強く、相談相手がいないと感じている人は
健康状態も悪化する傾向もあるようです。
調査によると、若者の間でも、悩みの相談相手として、
お友達よりも母親を選ぶ割合が増えているそうで、
深い友人関係を築くことの難しさを感じる結果かもしれません。
特に、仕事も忙しく社会的な立場や付き合いも多いミドル・シニアの
ビジネスパーソンにとっては、社会的なプレッシャーや忙しい生活で、
新しい友人関係や地域での活動に時間を割くことが難しかったり、
直接人と会わずにコミュニケーションが完結していたり…。
またSNSやデジタル化による犯罪も増えていて、
気軽な関係構築に躊躇するという人も増えているかもしれません。
さて、今月の「気になる★数字」
「30年で「友達ゼロ」の男性5倍に増えた?!」
についてみてみましょう。
米国の調査「The Surbey Center on American Life」によると、
「友達がいない人が増加傾向。特に、男性で友達がいない人は、
1990年比較で2021年には5倍」になっているようです。
Men's Social Circles are Shrinking-The Survey Center on American Life (americansurveycenter.org)
心理学者 マリサ・G・フランコによると
「1800年代以降、産業化で核家族化が進み、仕事のために引っ越すようになると
友情は使い捨てになった。テクノロジーが進化して人と交流をしなくても
生活が送れるようになったことが拍車をかけて、
人類史上もっとも友達をつくりにくい時代になっている」と分析されています。
この人類史上のピンチから、逆にテクノロジーは、私たちを救い出してくれるでしょうか。
世界でもこうした課題感に対する新たなサービスが生まれているようで
なかには日本上陸しているサービスもあるようです。
こうした新たなサービスをいくつかみてみたいと思います。
(※各サービスの安全性や課題については保証できないためご利用には十分な検討をお願いします)
・スペイン発SNS「Vermut」
Vermut App - The social network for people with life experience.
55歳以上の利用者を対象にしたSNS。高齢者の孤独を解消することを目的として、
オンライン・オフラインで交流の場を提供し、地域コミュニティとの繋がりを強化しているそうです。
・Meetup
https://www.meetup.com/ja-JP/?msockid=0393149c3f226312157606083e5a6225
世界中で利用されているイベントプラットフォーム。共通の趣味や興味を持つ人々が集まるイベントを開催しており、新しい友人を作る場として人気だそうです。
・Nextdoor
Nextdoor
https://go.nextdoor.com/jp
近隣住民との交流を促進するSNS。米国では既に約1/3の世帯で利用されているそうです。
地域コミュニティの再構築を目指し、地域のイベントや活動への参加を促進し、新たな友人を作る機会を提供しているそうです。
人にとっての幸福感はさまざまです。
必ずしも人間関係だけが幸福につながっているとは言えません。
ただ、一方、過去当たり前に存在していると感じてきた地域や、職場など、
人やコミュニティとの繋がりについて、改めてこの時代に見直して再構築していくことが
求められているのかもしれません。
オンラインとオフラインのそれぞれのメリットを生かしながら、
誰もが生きやすい社会を目指せるとよいですね。
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