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今年の景況感D.Iがアップ?!回答のばらつき処理をまとめる秘策はD.I.に学べ!

もうすぐ年末の「ご褒美」の季節。

ボーナスという人も、クリスマスプレゼント…という人もいるでしょうか。

街ごとウキウキするような気がして、ユッキも毎年この時期はテンションが上がります。

今年も賛否両論あるアベノミクスですが、円安で景気に沸く企業も、人手不足や為替差益でマイナス幅が膨らんで厳しくなる企業もあり…ニュースは悲喜こもごもですが、ユッキの1年も、ちょっぴりですがボーナスをもらって暮れてゆきます(笑)

さて、このブログ『この1問で使える調査に!ユッキのアンケートクッキング』では、時事ネタや話題の調査をもとに、「調査のツボ」と調査担当者のヒントになる「プラス1★アドバイス」をお伝えしています。

ぜひ、実際のアンケート設計にお役立てくださいね。

今回のテーマは「回答のばらつき処理」です。

景況感D.I.ってご存知ですか?

「景況感」は、読んで字のごとし「景気をどう感じるか?」ですね。

DIは、Diffusion Indexのこと、直訳すると「ばらつき指数」のことです。

「生活意識に関するアンケート調査」(第67回)の結果」(日本銀行調べ 2016年10月)

https://www.boj.or.jp/research/o_survey/ishiki1610.pdf

を題材に見ていきましょう。

景況感D.I.は、前回比(2016年6月)より4.2ポイント改善

景況感のうち、現在(1年前対比)については、「良くなった」との回答が4.9%で前回より0.6%増加し、「悪くなった」との回答が28%と、前回より3.6%減少した。

景況感D.I.=「良くなった(良くなる)」-「悪くなった(悪くなる)」

この数値の推移を3か月ごとに見ているのですが、3か月前の6月に集計した時よりも、この引き算で、4.2ポイント改善しているという調査結果でした。

冒頭に書いたように、景気って、こちらの産業はめちゃくちゃいいけれど、別の産業は相変わらず悪い。

また、景気と関係なく一定額が収入となっている年金暮らしのシニアは物価が大きく上がらない限り、景況感というのはあまり実感がない…立場によって、感じ方が大きく違う。

今回は、「良くなった」と言っている人は5%弱で、約3割の人が「悪くなった」という回答。

そもそもD.I.指数に反映されている人の回答は全体の4割にも満たないわけですが、それでも、「で、結局どうなの?!」に応える指数を編み出したことは素晴らしいとも言えます。

そこで今回の「ぷらす1★スパイス」は、
ばらつきの大きな結果は、「指数化して比較しやすくする」です。

本来的には、学術的なロジックもありますが、簡単なアンケート結果であれば、指数を独自に編み出して「比較しやすくする」ことができればよいのです。

例えば、昔、海外の方々に「日本食10種類の満足度調査」を実施した際に、日本リピーターが多い「韓国人」の結果は厳しめで、10種の日本食の満足度平均点は5点中3点。

初来訪の人が多かった「タイ人」「マレーシア人」の結果は、すべての日本食においてとても高くて、10種の満足度平均点が5点に近い。

これをどう比較するか悩んだ結果、各国の平均点数を分母にして、1人ひとりの満足度を割り算して、「満足度指数」を出すことで、10種の日本食の国別満足度を比較することができました。

ぜひ、一度試してみてください!

来週もお楽しみに〜。

※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。

また来週!