
さあ、春本番ですね。
日本の素晴らしい季節のひとつである春は、
日本国民だけでなく海外からのインバウンド旅行者にも大人気。
自然や温泉を楽しめる日本では、桜や新緑はもちろん、
気温も湿度も心地よい季節となります。
円安を背景に外国人旅行者が増えた昨今、特に春秋の行楽シーズンは
都市部や観光地の宿泊費も爆上がり傾向に。
日本人としては、外国人の方に日本を旅してほめてもらえて誇らしい気持ちもありつつ、
私たち日本人自身が日本を旅することが難しくなっていくのではないかと不安にもなります。
訪日外国人旅行者の2024年度人気スポット
(訪日ラボ調査:日本全国4,600箇所の観光地から選ばれたTOP30(2024年12月))によると、
1位は大阪の「USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)」
2位は京都の「サムライ忍者体験ミュジアム」
3位は東京の「浅草寺」のようで、なるほど納得です。
https://academy.kutikomi.com/whitepapers/202412_inboundranking_japan/
もちろん訪日スポットの定番といえばそのほかにも、
京都、北海道、沖縄、全国の温泉や城、自然公園エリアに加え、富士山エリアも大人気。
訪日外国人の検索結果からも、各言語で上位にランクインしているようです。
https://corporate.navitime.co.jp/topics/pr/202211/10_5532.html
さて、今月の「気になる★数字」
「富士山入山料4000円で可決!
年間20.4万人(2024年)入山換算8.16億円」
についてみてみましょう。
静岡放送SBS(2025年3月17日)によると、
「富士山入山料、今夏から1人4,000円徴収へ 静岡県議会で条例案可決 山梨県と足並みをそろえる形で」
と報道されていました。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1794839
これまでも、増える外国人の富士山への入山者が、
軽装備であったり、山小屋を予約せず野宿をしたりする「弾丸登山者」と呼ばれる無計画な
夜間登山が問題視されてきました。
2025年5月9日から施行し、静岡県内の富士宮、御殿場、須走の3つのルートに係員を配置。
山小屋に宿泊しない登山客については午後2時から翌日午前3時まで入山を規制するもよう。
この入山料設定の背景は、
1. 安全対策の強化: 登山者の安全を確保するため、夜間登山の規制や緊急時の救助体制の強化の必要性。
2. 環境保全: 富士山の自然環境を守るため、登山道の整備や環境保全活動に資金充当の必要性。
これまで任意だった「保全協力金」(1000円)を廃止し、入山料を導入。
3. 山梨県との足並み: 山梨県ではすでに2024年夏から同様の入山料が導入済み。
条例で通行料2000円の徴収を義務化し、山小屋の宿泊予約をしている人を除き、
午後4時以降の入山を禁止するなどの規制を設けたことで一定の効果がみられており、
2025年夏から4000円に引き上げを予定。
静岡県も富士山全体のルールを統一し、登山者の混乱を防ぐ狙いもありそうです。
導入後の入山料の使い道ですが、 登山道の整備や安全対策、環境保全活動に充てられる予定のようです。
2024年度の入山者は、20.4万人でしたから、
2024年度換算で約8億1600万円相当になります。
https://news.ntv.co.jp/category/society/sdecb7db018e4e40f282653af0d6377fcf
これまで国や県、市町村をはじめとする自治体が負担してきた整備費用では
増え続ける入山者への対応が難しくなってきたということもありそうです。
観光客に安全に日本の自然を楽しんでいただくための整備費用を有効に活用し、
自然景観の維持や保全にも役立てていただけることを期待しています。
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