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ネコを飼っている人は猫グッズ保有率86.5%⁉

皆さん、9月29日は「招き猫の日」だということをご存じでしたでしょうか。
9月29日は、「来る福(くるふく)」と縁起よく読めることから、平成7年に制定され、
日本記念日協会に正式認定されたもよう。
伊勢神社の参道のおかげ横丁では、9/13~29までに招き猫たちが集結するイベントが予定
され、招き猫の生産量が日本一だという愛知県・常滑でもグッズ販売されているそうです。

実は、今、招き猫が熱いのは、インバウンドの海外客からの人気がとても高いことを背景にしています。
韓国人観光客のお土産ランキングでは、なんと招き猫が1位を獲得するなど、
韓国では「복고양이(ポッコヤンイ)=福猫」として親しまれ、
中国系人観光客の間では「招財猫」と呼ばれ、旧正月の贈り物として人気。
特に金色の招き猫は「商売繁盛の最強アイテム」として、
経営者や起業家から熱烈な支持があるそうです。
そんなトレンドを受けて、浅草の老舗土産屋さんでも、招き猫の売り上げが340%だったようです。

外国人観光客3700万人時代において、
招き猫は「Lucky Cat」として世界的なブランド化しているというから驚きです。
一方で国産の招き猫は希少商材に…。
愛知県常滑市では職人さんの高齢化などに伴い、招き猫工房が3社から1社に激減したもよう。
海外からの人気で国内でもリバイバル人気が盛り上がりそうな招き猫! 
9月29日の「招き猫の日」には、改めてその魅力を愛でたいと思います。
そんななかこんな調査を発見しました。

「猫を飼っている人を対象に、猫が描かれたアイテムに関する調査」
(株式会社フタバ2025年8月発表)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000205.000067791.html

■猫グッズ(猫モチーフの物)を持っていますか
 ・「持っている」86.5%
 ・「持っていない」13.5%

■猫グッズはどれくらい持っていますか
 ・「5点未満」31.1%
 ・「5〜10点未満」31.1%
 ・「10~15点未満」15.6%
 ・「15~20点未満」7.8%
 ・「20点以上」14.4%

■実際に手元にある猫グッズの種類をすべてお答えください
 1位「雑貨」120名
 2位「文房具」91名
 3位「食器」87名
 4位「インテリア」77名
 5位「キッチン用品」64名

■猫グッズを選ぶ際の“決め手”は、愛猫と似た特徴を持つ猫グッズを選ぶ傾向がありますか
 ・「ある(当てはまる)」63.8%
 ・「ない(当てはまらない)」36.2%

さて、今回の「ワンポイント★プラス」は…
ニッチ市場の測り方」についてです。

先ほど紹介した調査は、あくまで「猫を飼っている人」が対象の調査です。
■猫グッズ(猫モチーフの物)を持っていますか
 ・「持っている」86.5%
という調査結果は、日本人全体の市場として、どのくらいの大きさなのか?
をきちんと把握したうえで読んでいくことが必要です。
本調査では、猫を飼っている人が、全体のどの程度のシェアなのかが明記されていません。
そのため、外部調査から把握することが必要となります。

例えば、ペットフード協会が例年調査している
令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査https://petfood.or.jp/data-chart/
によると、「飼育猫」は約915万匹で、「猫飼育世帯」は約506万世帯(平均1.8匹)となっており、
日本人全体の世帯をベースにしたときに、猫を飼育している世帯は全体の8.61% となっています。
つまり8.61%の市場の人たちの86.5%がグッズを持っている
=日本人全体の7.5%を対象としたグッズ保有者を指している調査になっているということです。

感覚として、猫のキャラクターが付いたグッズは、
7.5%よりも、もっと広い人を対象に販売されている気がしますので、
実際に、猫を飼っていない人たちも猫グッズの市場としては見てもよさそうな気がします。
このように、手持ち調査と外部調査を併用した全体市場を把握する方法も検討していただき、
ぜひ、今後の調査レポート作りの際の参考にしてみてください。

※皆様からのご質問やご意見もお待ちしています。
どうぞお気軽にユッキにご連絡ください。